携帯小説!(PC版)

トップページ >> ノンジャンル >> カンソウシンドローム?

カンソウシンドローム?

[424]  エミ  2007-02-24投稿
地味で楽しみな伝言板、あれから毎日チェックしている。

『姫!!あぁ〜愛しき姫は何処へ!!

皆のもの槍を持て!!

盲目の王子より 』

相変わらずアホな王子だ。

『姫は預かった、イケメンのお前なんかに渡すもんか!!

姫は僕ちんのお嫁さんにするのだ!!

嫉妬した?

ものもらいが痛い盗賊より 』

新しい人が参加してきた、楽しみ倍増。
彼のおバカ加減も侮れない。
私も負けていられないな
!!

『王子様、、早く助けていただかないと。私までものもらいが!!

あなた様にあわせる顔がありませぬ!!
周りは暗くていったいどこにいるのかわかりませんが、甘い臭いがします。
早くぅ〜、、。

姫より 』

私の家の近所に団子屋があり、お腹がすいていたので書き込んでしまった。
王子、困惑するがよい。

こんなくだらないやりとりが続き、伝言板に書く人口も増え気が付けば書く場がなくなるほどになっていた。

姫の救出劇はいつの間にか終わり、世間話や愚痴話に変わっていた。
うまい具合いに、書き込んでいる人達と鉢合わせになることはなく、逆に良かった。

そんなある日。

いつものように更新されている伝言板を眺めニヤニヤしていると。
片隅にまた新しい人の書き込みがあった。

『近々、電車我事故琉。』

、、 ちかぢか、でんしゃがじこる?

せっかく楽しくやっているのに、こういった書き込みはしてほしくなかった。
ルール違反だとは思ったが私はその文字を消しておいた。

でもやっぱり怖いので、その日は豪華にタクシーで家へ帰った。
手痛い出費だった。

次の日。

激しい寝癖で朝食のパンにカブリついていると。新聞を読んでいた父が、危うく脱線事故になりそうだった電車の話題をもちだした。
いつも私が愛用している電車だった。
話によると、線路にレンガが置かれていたらしい。
まさに急死に一生。
酷いことをする奴がいるもんだ!!

寝惚けていたのでとくに気にはとめなかったが、よくよく考えると私があの文章を消したから良かったのでは?
と、勝手にヒーローを気取ってみた。

そんなさなか、ちがう県で電車事故があったと速報が流れた。

あぁー、、そんなもんか。
残りのパンを口へ入れた。

感想

感想はありません。

「 エミ 」の携帯小説

ノンジャンルの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス