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君に捧ぐ 〜3〜

[1055]  k-j  2007-02-28投稿
過去を悔やんでもしょうがない。解ってる。泣いてもどうにもならない。解ってる。そう、解ってるのに……。
もうあの頃のふたりには戻れない。もう君に逢うこともない。出逢う前より距離が離れてしまった。
君が僕から離れてからしばらくして、僕の元に一通の封筒が届いた。中には君がいた。
 一緒に過ごしたクリスマス。妙に若いサンタ二人に囲まれて撮った写真。写っているカップルは少し照れながらも、とても幸せそうだった。もう戻って来ない時間がそこには在った。
涙が止まらなかった。もう出ないと思っていた。しかしそれは、流れ続けた。涙と一緒に君の記憶が流れて欲しかった。
なんでこれを独りで見ているんだろう。なんで隣に君はいないんだろう。
 横で僕のポーズがまたいつもと一緒だと言って笑ってくれよ。自分の映りがいいって自慢げな顔を見せてくれよ。あの愛らしい笑い声を聞かせてくれよ。一緒に想い出を振り返ろうよ……。
写真の中の君はただただはにかんで笑っている。
――何をやってるんだ。自分が情けない。ただの失恋だ。誰にだってどこにだってある話だ。大したことじゃない。
そう自分を誤魔化しても、心に空いてしまった穴は塞がってもくれなかった。

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