毒舌君主[三]
「いらっしゃいませー。」ドアの方に向かい、昭久が声をかける。
「あ、今朝の自殺娘だ。」現れた人物は今朝の女の子だった。
昭久のこのセリフに店内にちらほらいた客が一斉に女の子を振り返る。
「そんな、自殺娘とか、人聞き悪いじゃないですか!」
女の子が真っ赤になりながら慌てて否定しようとする。昭久はそんな事おかまいなしにシラッとした顔で言い放つ。
「だって本当の事じゃん。」
「あー、こらこら昭久。そんな事大きな声で言うもんじゃないよ。」
修は母親の様に、昭久を諭す。昭久は少し、納得いかないという顔をしたが、言いあうのもバカらしいと思い、話題を変えた。
「で、何?何か用なの?」「あ、はい!高杉さん今朝はありがとうございました。私、あなたのお陰で生きる気力が湧いてきました!」
「えぇぇぇ!?昭久、暴言吐いてただけじゃん!」
修はすかさず、ツッコミをいれる。
「いいえ、あんな風にハッキリものを言う人、すごくカッコイイと思いました。…てな訳で、高杉さん!好きです!付き合ってください!」
女の子はまっすぐ昭久を見つめ、ストレートに気持ちをぶつけた。
「いやだ。」
昭久も負けじとストレートで返す。
「えぇー!何でですか?」「どこの誰かも分からん女とは付き合えない。」
「麻生由香里。19歳。近くの短大に通ってます。これでいいですか?付き合ってください!」
「いやだ。」
「付き合って。」
二人が押し問答を繰り返す様子をハラハラしながら修が見つめる。
らちのあかない言いあいに明らかにイライラした様子を見せる昭久。そんな昭久を見て『やばい!』と思った修だが、時すでに遅し。「俺、あんたみたいな女、大っ嫌い。」
昭久は相手に最上級のダメージを与える決定打を放ったのだった。
続く
「あ、今朝の自殺娘だ。」現れた人物は今朝の女の子だった。
昭久のこのセリフに店内にちらほらいた客が一斉に女の子を振り返る。
「そんな、自殺娘とか、人聞き悪いじゃないですか!」
女の子が真っ赤になりながら慌てて否定しようとする。昭久はそんな事おかまいなしにシラッとした顔で言い放つ。
「だって本当の事じゃん。」
「あー、こらこら昭久。そんな事大きな声で言うもんじゃないよ。」
修は母親の様に、昭久を諭す。昭久は少し、納得いかないという顔をしたが、言いあうのもバカらしいと思い、話題を変えた。
「で、何?何か用なの?」「あ、はい!高杉さん今朝はありがとうございました。私、あなたのお陰で生きる気力が湧いてきました!」
「えぇぇぇ!?昭久、暴言吐いてただけじゃん!」
修はすかさず、ツッコミをいれる。
「いいえ、あんな風にハッキリものを言う人、すごくカッコイイと思いました。…てな訳で、高杉さん!好きです!付き合ってください!」
女の子はまっすぐ昭久を見つめ、ストレートに気持ちをぶつけた。
「いやだ。」
昭久も負けじとストレートで返す。
「えぇー!何でですか?」「どこの誰かも分からん女とは付き合えない。」
「麻生由香里。19歳。近くの短大に通ってます。これでいいですか?付き合ってください!」
「いやだ。」
「付き合って。」
二人が押し問答を繰り返す様子をハラハラしながら修が見つめる。
らちのあかない言いあいに明らかにイライラした様子を見せる昭久。そんな昭久を見て『やばい!』と思った修だが、時すでに遅し。「俺、あんたみたいな女、大っ嫌い。」
昭久は相手に最上級のダメージを与える決定打を放ったのだった。
続く
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