携帯小説!(PC版)

黒猫

[912]  有姫  2006-01-24投稿
私が幼い頃、両親は共働きで夜遅く、いつも私は母方のおばあちゃんの家に預けられていました。預けられる度に寂しい思いをしていたのを今でも覚えています。
ある日、また私はおばあちゃんの家にお世話になりました。
しかも今回は今までにないくらいスケールの大きい仕事らしく、3日は家に帰れないと母に言われました。
私は寂しさを抑えて半笑いで母を見送り、その日はもう遅かったので寝てしまいました。

次の日、私は池の鯉に食パンを与えて遊んでいました。
いつもなら今日の夕方にはママは迎えにきてくれるのに…と心の中で呟き、おばあちゃんに気付かれないように泣いていました。
すると隣から『ミャ〜オ?』と声がしました。
ん?っと思って左を見ると真っ黒ですっごく可愛い猫が私を見つめていました。
猫が大好きだった私は母がいない寂しさが一気に吹き飛び、大喜びでその猫を撫でました。
「猫ちゃん何処から来たの?名前は何ていうの?」
幸せいっぱいに私は黒い猫に話しかけました。
すると祖母が私の嬉しそうな声を聞いてリビングの窓から顔を出してきました。
「有姫(ユキ)ちゃんとってもご機嫌ねぇ。誰とお話ししてたのかな?」
「この子よ!ねぇおばあちゃん、この子の名前は何ていうか知らない?知りたいの」
「その子かい?その子はコイという名前だよ。教えなかったかい有姫ちゃん?」
「あら、初めて聞いたわ。
そう、この子の名前はコイというのね。ありがとう、おばあちゃん!」
おばあちゃんはもうすぐおやつの時間だから手を洗っておいでと言うとキッチンの方へ消えていった。
私は言われたとおり外の水道で手を洗い、コイちゃんと一緒におやつを食べようと隣を見ると、もうコイちゃんはいなくなっていた。

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