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relations 22

[334]  るぅ  2007-02-28投稿
ユカリが上目遣いで俺を見上げてくる。
ポップコーンをくわえた唇を、少し突き出して。

「バカじゃねぇ!?」

前を向いて歩き出した俺―――\r

別に照れてるとかじゃねぇ。

ただかっこわりぃからっ!

まだ周り人いるし………。


でもユカリは俺の二の腕に手を当て、軽く引っ張ってくる。

チラっと見下ろすと、まだくわえたまま真っ直ぐ見つめてきていた。


これ、俺が食うまでやめない気か……?


「………わぁったよ。」


大袈裟にため息をついて、俺はユカリの後頭部に手を添えた。

通り過ぎるやつらの視線を感じながら、顔を近づける。




ポップコーンをくわえとる瞬間、唇が触れた。




甘く柔らかい感触―――久しぶりだ。


ヤバい………止まらなくなる。



思わず添えた手でユカリの頭を引き寄せようとした時、周りの小さなざわめきが耳に入った。


慌てて顔を離し歩き出す。


マジ……恥ずかしい……。

人前でのキスなんて慣れてるけど、だいたいがクラブか夜の街だし―――こんな普通の場所ありえねぇだろ。

「おいしぃ?」

微笑み聞いてくるユカリ――普通の顔してるけど、ちょっと頬が赤い?

気づいた途端に、俺まで赤くなるのを感じる。

「あま……。」

呟くと、ユカリが声を上げて笑った。



その笑い声と、まだ熱い唇が―――俺を惑わせるんだ。

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