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君に捧ぐ 〜5〜

[675]  k-j  2007-03-02投稿
君はある時こう言ったね。過去に戻りたいと。
『私と出逢うよりずっと前の、あの人に会う前のあなたに会いに行きたい。あなたはこれから軽い行動をしてすっごく後悔してしまうの。それに、そのことである女の子をすっごく傷付けてしまうの。だから絶対そういうことはしないでねって頼みたいの』
そう言って悲しそうに笑った。僕は君を抱き締めることしかできなかった。
その時は僕もそう言っていた。自分があんな軽いことをしなければ、僕らはもっとうまくいっていたんだと。君を傷付けることもなかったんだと。でも……。
僕も今、過去に戻りたいと強く願っている。でも戻りたいと思っているときは以前の僕とは違っていた。
僕はあの日に戻りたい。君と初めて逢ったあの日に戻りたい。
僕は僕をあの店には行かせない。君は僕とは出逢わない。君は君の人生を、僕は僕の人生を歩いていく。あんなに愛し合うこともなく。でもこんなに傷付くこともなく……。
きみはもしかしたら君は僕に会ったことに後悔はしていないかも知れない。でも僕は君に何をしてやれただろう。なにもしてやれなかった。君は僕に大事なものを与えてくれたのに、僕は君を傷付けることしかできなかった。だから……。

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