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それでイイのか!?

[420]  UMA  2007-03-02投稿

【…た、高い…(汗)】

私はあれだけ固めた決心がポロポロ崩れていく音を聞いていた

そう…私は今、とあるビルの屋上に居て自らの命を絶とうとしているのだ

【でも…もう死ぬしか…】

カタカタ震える手を押さえフェンスを乗り越えようとしたその時

「チョット待たんかい!」

【誰!?】

私が振り向こうとしたと同時に体がフワリと浮き、先程の声の主であろうか?
若い男に抱き抱えられた状態に…

【え!?】

「あかんがな!お姉ちゃん!こんなええ乳してるのに」

男は後ろから抱き付いたまま私の胸をムニムニと揉みながら説教を始めた

「う〜ん?Gカップぐらいかぁ?あかんで〜巨乳は人類の宝やで〜?」

突然現れた関西人に私は呆然とするしかなかった

「お姉ちゃん死んだら勿体ないで?良かったら相談乗るし…」

「イヤァァァァ!」

私は男を突き飛ばし、裏拳で殴り、蹴りを入れた

頬を押さえ転がる男の胸ぐらを掴み、もう一発繰り出そうとする私に男は必死に叫んだ

「待って!待って!暴力反対〜!自分強いなぁ〜(汗)何で死のうとしてたん!?」

私はハッと我に帰り自殺しようとした理由を思い出した

「あ、あなたには関係ないでしょ!?ほっといてよ!」

叫びが嗚咽に変わる

【あんなに泣いたのにまだ涙が出るなんて…】

どのくらい泣いていたのか…辺りはオレンジ色に変わりかけている

男は煙草の煙をくゆらせその場に立っていた

「ほんなら行こか?」

「へ?」

「へ?じゃあれへんがな 今から飲み行くで!ちゃんと奢ったるから」

男は私の手を握りニカッと笑った

【こいつ歯並びイイわね…じゃなくて(汗)】

「私は死にたいの!今から死ぬの!」

男は両手で私の頬を挟むと

「そんなん僕と飲んだ後でも出来るやん?」

又もやニカッと笑った…
と思ったが…目が笑ってない…(汗)

【仕方ないか…】

「じゃあ死ぬのは明日にするわ」

私は最後の晩餐のつもりで誘いを承諾した

もしこの男が変質者で私を殺す事があっても結果は同じなのだ

そして気付く

【こいつ…歯並びもイイけど声もイイんだ…】

男は鼻歌を歌いながら、私は少しドキドキしながら共にビルの屋上を後にした

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