毒舌君主[六]
カウンターの椅子に座り、ぐったりした様子の由香里。そこへ、会社帰りの修がやって来た。
「うわっ!びっくりした!どうしたの?由香里ちゃん!」
「は…橋田さん。昨日はどうも。私、あきらめきれないで、『ただ働きでもいいんで働かせてください』って高杉さんに言ったんですよ〜…。そしたら…ふふふ…何の遠慮もなくこき使いまくりですよ。あの鬼め☆」
「そりゃ大変だわ。昭久、ドSだからね〜、使えるものはボロ雑巾のごとくボロボロになるまで使うから。」
「ひぇ〜鬼畜です!冷血漢です!」
「あぁん?誰が冷血漢だって?」
タイミング悪く昭久に話を聞かれていたようだ。
修と由香里の顔がひきつる。
「いえいえ、そんな滅相もございません!アハハー。あ、それより前から思ってたんですけど、橋田さんと高杉さんって仲いいですよね〜。」
苦しまぎれに由香里は話題を変える。
「ん?まぁ、俺と昭久は高校ん時からだからね〜。」「腐れ縁ってヤツだ。」
「へー、けっこう前から友達だったんだ!じゃぁ、高杉さんの昔の話とか教えてくださいよ〜、橋田さん。」
この言葉に二人の動きが止まる。何やら気まずい雰囲気が流れだした。
『何かまずい事でも言ったかなぁ?』と由香里が焦っていると修が口を開いた。「んもう、由香里ちゃんってば。せっかく仲良くなれたんだから、敬語とかいらないから。名前も修と昭久でいいよ〜。」
明らかに修は話を逸らした。
「あ…はい。あ、じゃなくて、うん。」
由香里は戸惑いながらもうなづく。
「はい、よくできました。」アハハと笑い修は由香里の頭をなでる。
「おい、バカ娘。」
昭久が由香里に声をかける。
「何が食いたい?」
「え?」
「ただ働きの褒美だ。何か食わしてやるよ。10秒以内に決めろ。10、9、8、7、6…」
ものすごい速さでカウントを開始するドSの昭久。
由香里はかろうじて『ハンバーグ!』と叫んだのであった。
続く
「うわっ!びっくりした!どうしたの?由香里ちゃん!」
「は…橋田さん。昨日はどうも。私、あきらめきれないで、『ただ働きでもいいんで働かせてください』って高杉さんに言ったんですよ〜…。そしたら…ふふふ…何の遠慮もなくこき使いまくりですよ。あの鬼め☆」
「そりゃ大変だわ。昭久、ドSだからね〜、使えるものはボロ雑巾のごとくボロボロになるまで使うから。」
「ひぇ〜鬼畜です!冷血漢です!」
「あぁん?誰が冷血漢だって?」
タイミング悪く昭久に話を聞かれていたようだ。
修と由香里の顔がひきつる。
「いえいえ、そんな滅相もございません!アハハー。あ、それより前から思ってたんですけど、橋田さんと高杉さんって仲いいですよね〜。」
苦しまぎれに由香里は話題を変える。
「ん?まぁ、俺と昭久は高校ん時からだからね〜。」「腐れ縁ってヤツだ。」
「へー、けっこう前から友達だったんだ!じゃぁ、高杉さんの昔の話とか教えてくださいよ〜、橋田さん。」
この言葉に二人の動きが止まる。何やら気まずい雰囲気が流れだした。
『何かまずい事でも言ったかなぁ?』と由香里が焦っていると修が口を開いた。「んもう、由香里ちゃんってば。せっかく仲良くなれたんだから、敬語とかいらないから。名前も修と昭久でいいよ〜。」
明らかに修は話を逸らした。
「あ…はい。あ、じゃなくて、うん。」
由香里は戸惑いながらもうなづく。
「はい、よくできました。」アハハと笑い修は由香里の頭をなでる。
「おい、バカ娘。」
昭久が由香里に声をかける。
「何が食いたい?」
「え?」
「ただ働きの褒美だ。何か食わしてやるよ。10秒以内に決めろ。10、9、8、7、6…」
ものすごい速さでカウントを開始するドSの昭久。
由香里はかろうじて『ハンバーグ!』と叫んだのであった。
続く
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