カスティア物語
お兄ちゃん!
お兄ちゃんいかないで!
遠くで声がする…
僕はそれを泣きながら背中で聞いていた
「……」
いつもここで目が覚める
15年ほど前の記憶らしい。両親の離婚の時だろう…
「アイリン!起きろアイリン!」下で声がする。
父親のようだ。
行こう
「父さんどうしたの」
「隣に住んでいたキフェルが…王の座についたぞ!」
僕の住んでいるこの国は王が死ぬと10代の若者から次期王をえらぶ。
強さ、賢さ、冷静さ、広い心
これに当てはまったものが王になれるのだ。
キフェルとアイリンは親友だった。歳もさほど代わりない
だが、キフェルの家が金持ちだったためキフェルが王に選ばれたのだ。
「そんな…」
自分が選ばれなかったのがショックではなく、キフェルが王の道を選んだことがショックだった。
よく二人でいつか旅をしようと話していたのに…
三日後…
どんどん偉くなっていく親友。
一番の理解者だったのが一番遠い存在になっていく
アイリンは辛くてたまらなかった。
だから。
「旅に出よう」
そう思ったのだ
月のない夜
家の裏口から出て行く
「ごめんね。父さん」
パタン
戸をしめ息を吸う
夜の空気が肺に染みるゆっくりと、歩き出す
これが、運命の始まりとはしらずに…
お兄ちゃんいかないで!
遠くで声がする…
僕はそれを泣きながら背中で聞いていた
「……」
いつもここで目が覚める
15年ほど前の記憶らしい。両親の離婚の時だろう…
「アイリン!起きろアイリン!」下で声がする。
父親のようだ。
行こう
「父さんどうしたの」
「隣に住んでいたキフェルが…王の座についたぞ!」
僕の住んでいるこの国は王が死ぬと10代の若者から次期王をえらぶ。
強さ、賢さ、冷静さ、広い心
これに当てはまったものが王になれるのだ。
キフェルとアイリンは親友だった。歳もさほど代わりない
だが、キフェルの家が金持ちだったためキフェルが王に選ばれたのだ。
「そんな…」
自分が選ばれなかったのがショックではなく、キフェルが王の道を選んだことがショックだった。
よく二人でいつか旅をしようと話していたのに…
三日後…
どんどん偉くなっていく親友。
一番の理解者だったのが一番遠い存在になっていく
アイリンは辛くてたまらなかった。
だから。
「旅に出よう」
そう思ったのだ
月のない夜
家の裏口から出て行く
「ごめんね。父さん」
パタン
戸をしめ息を吸う
夜の空気が肺に染みるゆっくりと、歩き出す
これが、運命の始まりとはしらずに…
感想
- 6480: 出だし完璧( ̄ー* ̄)b [2011-01-16]