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かざぐるま

[476]  愛奈  2007-03-12投稿
―ねぇ。かざぐるまの噂知ってる?―\r
―うん。知ってるよ!あの…連れ去られちゃうやつでしょ!?―\r
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〇女〇
‐片桐瑠伊‐かたぎりるい
‐萩山海梨‐はぎやまかいり
‐月影真綾‐つきかげまあや

〇男〇
‐目黒智‐めぐろさとし
‐佐伯龍‐さはくりゅう
‐佐藤愁藜‐さとうしゅうれい‐
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『闇夜に浮かびし怪しき影よ その影ヒソリヒソリ近づきて 何処か遠くへ消えてった……』
今日の夜、遊びすぎて公園のベンチで寝てしまった瑠伊は誰かの歌声で目が覚めた。
それは静かで何処となく怖さを感じさせる歌声だった。
「ん…誰?」
周りを見渡しても誰も居ない。
「…気のせいだったのかな…?」
瑠伊は気になったがあまり気にしても意味はないだろう。と言うことで帰ることにした。
ふと、歩いていると
「かざぐるま…」
かざぐるまが落ちていた。 しばらく見つめていると
ブーブーブー
携帯のバイブ音がポケットの中で響いた。
「っ!?ビッ…クリしたぁ…」
画面を見ると真綾からだった。
「もしもし?」
「―っし…もしもし!?―」
少し電波が悪いらしく最初のほうが聞き取りずらい。
「もしもし?真綾?どーした?」
「―どうしたもこうしたもないでしょ!今何処にいんの?!―」
真綾は昔からの縁だけど、事故で母を失い母親がいないあたしの母的存在だった。お父さんはここ最近帰ってきてない…。
「―家に電話してもでないし!―」
少し間を置いて
「―まぁ…早く帰りなよ!んじゃばいばい!―」
と明るい声で言った。
「あーい…じゃねっ!」
電話を切ってから時計を見ると、もう…1時を回っていた。
「う…わっ!もうこんな時間だったんだ…」
ここから家まで10分も掛からない。
「やっばーい!ダッシュだー!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜次の日
朝…寝坊した。真面目に遅刻だ…。“どうせ急いだって遅刻だし” 瑠伊は急ぎはしなかった。
準備もできたところで、出掛けようとしたとき……

コンッ

何かが瑠伊の足に当たった。
「ぇ…かざぐるま…?昨日持ってきちゃったのかな…」
あまり気に留めず、かざぐるまを机に置いて家を出ていった。

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