携帯小説!(PC版)

トップページ >> ホラー >> MURASAME

MURASAME

[612]  あいじ  2007-03-13投稿
河童?

8月上旬、関東地方は記録的な猛暑となっていた。各地で水不足、断水が発生し熱射病患者が後を絶えなかった。それは帝都東京も例外ではなかった…。
「あっちぃ〜…」
幸司は店内に入るなり呟いた。その横で天馬が上着を脱いでいた。暑いなか歩いてきたのか、体中汗だくだった。
「わりぃねぇ…エアコン壊れちゃってさ〜ウチワならあるけど?」
カウンターの内側に座っていた初老の男性が二人にウチワを渡した。
「マスター…俺ら一応客よ…?」
幸司が情けない声を出した。
「ツケで飲む人を客とは呼びません」
マスターこと彼の名前は雨宮涼介。元妖庁の役人で引退後、本部近くに喫茶店「デッドエンド」を開店し仕事の受け渡しなどをしている。
「大丈夫だよ。今日はお金あるから」
天馬が財布を見せ笑った。
「仕方ないね…なににする?」
「アイスコーヒー!!」
二人の声が重なった。
暑さでダウンしていた体にアイスコーヒーは嬉しかった。二人はみるみるうちに顔色がよくなった。二人が一息ついたところでドアが開きガウベルが鳴った。
「すいませんマスター!遅れました」
高校生ぐらいのまだあどけない少女が勢いよくドアを開け入ったきた。
「は〜い巽くん、一時間遅れ〜給料から少し抜いとくよ」
「えー!」
少女はしょぼくれながら、幸司と天馬に気が付いた。
「あ〜!幸司くんに天馬さん!」
「久しぶり、美優ちゃん」
「相変わらず俺は君づけかい…」
「いーじゃん一歳しか違わないんだから〜」
美優とよばれた少女は頬を膨らませ抗議の態度を取った。
「ハイハイ!そこまで。巽くん、早く着替えてきなさい」
「は〜い!」
元気よく返事をすると美優は店の奥に入っていった。
「さて…と、お前ら受け持ちね仕事ある?」
「ないけど…マスター!もしかして仕事?」
二人の目が光った。つづく

感想

感想はありません。

「 あいじ 」の携帯小説

ホラーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス