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もとかれ (6)

[368]  ココロ  2007-03-13投稿

「母さん、奈美を家においてくれないか?」

康は、お母さんに言っていた。
その後の話は聞こえなくて、私にはわからなかった。
康…私の事、頼んでくれてるんだ……。
嬉しくて、でも申し訳なくて少し涙が出た。
しばらくすると、康が部屋に戻ってきた。

「あっ、起きたんだね。具合はどう?」

「う、うん。さっきよりは楽かな…」

「そっか。なら良かったよ。」

康の笑顔が愛しい。
さっきの事は、私は知らないフリをした。

「トントン」

部屋のノックがして、康のお母さんの声がした。

「奈美ちゃん? 少しだけお話できないかな?」

「は、はい……」

さっきの話をされるのかと、私はドキドキしていた。
お母さんとまともに話すのは初めてだし、恐そうなイメージ…

「奈美ちゃん、熱あるんだってね。 大丈夫?」

「ハイ、少し横になったら楽になりました…」

康は、黙っていた。

「奈美ちゃん、家出してるんだってね。 さっき、康から聞いたわ。」

やっぱり、その話かぁ……

「家にいるのはいいけど、お母さんやお父さんと連絡は取っているの?」

「……」

私は黙ってしまった。

「落ち着いたら一度、連絡いれなさいね。」

康のお母さんは、そう言って部屋から出て行った。
私にとって、すごく予想外な話だった。 普通は、帰りなさいって言われるハズだから。

「母さん、ここにいていいって。」

黙っていた康が私を見て言った。

「本当にいいのかな……」

でもスゴク嬉しかった。
とりあえず働いて、少しでもお金を入れないと…。

今日から、康うちでの生活がスタートした。

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