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絶対温度

[228]  宇佐海 椿  2007-03-15投稿
「お前には一生わからないかもな。」
それが彼氏の最後のセリフ。今回も短かったな…別に構わないケド。
「椿、あんたまた別れたの?今年に入って何人目?」
「宇佐海さん、そんなしょっちゅう男変えてんですかぁ??」
里美はあたしより2つ上の美人チーフ、真希は2つ下のチーフ候補。あたし達は全国展開しているカフェで働いている。
「真希ちゃん、椿はね、1年の間に何人もの男と付き合っては別れてるのよ。」
「ふぇ〜、さすがですねぇ〜。」
ちなみに仕事中です。表に出てる訳じゃないので私語もOKなワケ。
「真希、そろそろ表行きな。混んで来る時間でしょ。」
「はぁ〜い☆行ってきまぁす。」
真希はうちの店に来て、まだ1年も経たない。明るくて笑顔がかわいい、接客態度もイイ感じの女の子。素直すぎるのが玉に傷だけど。
「椿、表はあのメンバーで回せそうね。で、別れた理由は?」
里美はあたしより1年後に店に来たから、もう2年半になる。仕事バリバリできるし、冷静だから頼りになる姉さん的存在で、里美目当ての客がいる程の接客をする、スーパーチーフなのだ。
「椿、聞いてんの?」
「んー、いつもと同じ理由。」
そう、別れる時のパターンは大体同じだ。
「また?まぁ…その理由なら仕方ないわね。」


里美にまで仕方ないと言われる、別れた理由は…温度。そう、あたしは人と温度が違う、みたい。熱血教師とかいるでしょ?あたしは真逆。温度が低いのだ。どんな時もひんやりしてて、沸騰なんて滅多にない。だから何にも無頓着だし、執着心も薄い。おまけに諦めも早い。イイ感じに言い直せば、沈着冷静、応用力が高く臨機応変、順応力も高い為、要領良く見られる。嘘ばっかりだけど…。
「お疲れ、椿。直帰?」
「お疲れ様。里美は?」
あたし達の仕事終了時間は毎日違う。日によってマチマチ。
「お茶でもする?」
里美は別れた話が聞きたいのだろう。
「いいよ。」
あたしは隠すつもりもないし、気にならない訳じゃないケド、思い出だけは捨てられなくて…

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