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もとかれ (10)

[262]  ココロ  2007-03-16投稿

「連休になったら帰ってくるし、そんな悲しい顔すんなよっ」

康は明るく言えるかもしれないけど、私は置いてかれるの。
本当は応援なんてしたくない。
行ってほしくない…

涙を我慢できなくて私はたくさんの涙を流した。

「奈美……」

康は私を抱きしめた。

「離れても、気持ちは変わらない。ずっと一緒だよ。」


「…うん」


康?私は、この時、何があっても康を待ってるって誓ってた。
康とは永遠だって思ってたんだ。でも、人間って、離れてしまうと変わってしまうんだね。

私達、あんなあっけない終わり方をするなんて思わなかった。

あの時、離れなければ、今と違う人生があったのかもね。





二週間後、康は荷物を抱えて空港へ向かった。
きっと、康の中では、新しい事を始める気持ちで、輝いてたのだろう。
満面の笑みで、康は手を振っていた。


その日は晴れていて、雲一つない青空だった。
それが余計に悲しくて、私は康が乗っている飛行機を見えなくなるまで見ていたんだ。
涙で飛行機が見えなかったけど、ちゃんと見ていたよ。




あれから私は、バイトもバリバリ頑張って、今までの私じゃないくらい真面目にしています。
遊びになんか行かないし、今思えば引きこもりみたいだった。
毎日、康に手紙を書いてるよ。

それから何日か経って、康から電話が来た。離れてから初めての電話。

「もしもし?元気か?」

「電話ないから心配したじゃん!」

「ごめん、やっと落ち着いたんだ。」

久しぶりに康の声を聞いて、私は安心した。
この間まで隣にいた康が遠くにいるなんて信じられなかった。そして、たわいもない話をして、電話を切った。

あれから、一ヶ月。康は仕事が忙しいみたいで、あまり電話をかけてくれなくなった。
私は、康の誕生日が近いからプレゼントを買って、康へ送った。
康への、最初で最後のプレゼントになるなんて、その時は思わなかった。

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