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with、、、?

[548]  由彩  2007-03-19投稿

「綺麗、、、ねぇ、月がキレイだよ。」

「あぁ。本当に。」

「あたしたちを見てるみたいだね。」

「んー、あたしたちをじゃなくて、月はみんなを見てるんだ。」

「そうだけどさっ。」

「でも好きだよ。月。
優しくて、落ち着いてて、癒される。」

ふと彼の顔を見ると、ほほえみながらも真っすぐに月をみていた。
(サギだよねぇ、、、)
見つめるあたしに気付いたのか、そのほほ笑みをあたしに分ける。
たまらず、話を続ける。

「この月は、ずっとあたしたちを見続けてくれるかなぁ?」

「うん、きっとね。
日の光が届かなくなっても、今日のこの月の光は、僕達の上に輝いているよ。
むしろ、そうであってほしい。」

「シュウ、、、。」

繋いでいた手は、今、彼の背中にある。
何度彼の名を呼んだかわからない。
何度あたしの名を呼ばれたかわからない。
そっと髪を撫でられ、優しくキスをくれる。

「行きますか?」

「うん。」

浅くうなずく。
彼は、あたしの手をしっかり握る。
あたしも負けじと握りかえす。

「ありがとう。」

「愛してる。」

涙が止まらない。
彼の目も潤んだまま。

息を調える。
彼が静かに言った。

「合い言葉は、、、」

『満月がかける前に!!』



若い二人の声は、話し声から悲鳴に変わり、暗い闇へと吸い込まれていった。

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