『暗闇の中に』〜序〜
そこはとても暗かった。
深い深い闇の中だった。
一瞬、自分に意識は有るのかとさえ錯覚してしまう。
何が起きているのか、何をしているのか、一切分からなかった。
ふと、声を発したくなった。
自分を確認するために…とでも言えば良いのだろうか。
とにかく、ここにある自分という存在を確認したかった。
「 」
「 」
言葉は生まれなかった。
思っているはずの言葉をメロディに載せて発したはずだった。
しかし、生まれなかった。
自分を確認出来なかったのだ。
毎晩同じ夢を見る。
昨日もその前の日も同じだった。
よくもまぁ飽きずに、と最近は自分を尊敬しているほどだ。
朝独特の寒さに包まれながら、俺はそのことを感じていた。
「さて…と。まずは顔を洗わなきゃな。」
敢えて声を出すことで、俺は俺を確認した。
「よし、生きてる。あれは夢だ。」
冷たい水に顔を曝し、身を引き締める。
布で顔を拭き、身支度を始める。
深緑のパーカーに黒のジーパン。
着れれば何でも良いという格好だ。
不意に何かを忘れてる気がした。
何を忘れたのだろう。
顔は洗った、服はもちろん着ている。他に何が足りないのか。
何かが足りない。
深い深い闇の中だった。
一瞬、自分に意識は有るのかとさえ錯覚してしまう。
何が起きているのか、何をしているのか、一切分からなかった。
ふと、声を発したくなった。
自分を確認するために…とでも言えば良いのだろうか。
とにかく、ここにある自分という存在を確認したかった。
「 」
「 」
言葉は生まれなかった。
思っているはずの言葉をメロディに載せて発したはずだった。
しかし、生まれなかった。
自分を確認出来なかったのだ。
毎晩同じ夢を見る。
昨日もその前の日も同じだった。
よくもまぁ飽きずに、と最近は自分を尊敬しているほどだ。
朝独特の寒さに包まれながら、俺はそのことを感じていた。
「さて…と。まずは顔を洗わなきゃな。」
敢えて声を出すことで、俺は俺を確認した。
「よし、生きてる。あれは夢だ。」
冷たい水に顔を曝し、身を引き締める。
布で顔を拭き、身支度を始める。
深緑のパーカーに黒のジーパン。
着れれば何でも良いという格好だ。
不意に何かを忘れてる気がした。
何を忘れたのだろう。
顔は洗った、服はもちろん着ている。他に何が足りないのか。
何かが足りない。
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