オリーブ 〜第2章〜
全ての授業を終え電車に飛び乗ると、すっかり空は表情を変えていた。
電車の窓に写る自分をネオンの光と暖かな闇が優しく包み込む。
俺の好きなハンバーグを真っ黒に焦がしたミキの顔を思い浮かべながら、とても幸せな気持ちになった。
電車を降り、改札を抜けると、なぜだか突然空が泣き出した。
「…良純のヤロー。」
ボソッと呟くと、俺は持っていた鞄をベタな感じで頭に抱え、小走りに家に向かった。
しばらくすると、なにやら横断歩道の周りに軽い人だかりが出来ているのを見つけた。
道路にはタマネギやスーパーの袋が散乱し、雨とコンクリートの混じった匂いと共に異様な光景をかもしだしている。
するとすぐに、夜空の闇を染めるように、真っ赤な救急車のサイレンが空虚に鳴り響いた。
不意に人々の奥の方に目をやる。そこには人形のようにダラリとした片足が見える。その足が履いている靴を見て、俺の動悸がとても早くなっていく。
「ウソ…だろ…マジかよ……?」
20%の不安と80%の祈りで俺は人と人の間をくぐり抜けていく。
そこにうつ伏せになったまま倒れていたのは……ミキだった。
嫌だ。違う。嘘だ。嫌だ…嫌だぁっ!
「ミキっ……ミキ…っあああっ!」
無情にも冷たい雨がミキから流れ出る血を打ち付けていた。
カミサマ、マタアンタハウバウノカ?オレノタイセツナモノバカリヲ…。
(続く)
電車の窓に写る自分をネオンの光と暖かな闇が優しく包み込む。
俺の好きなハンバーグを真っ黒に焦がしたミキの顔を思い浮かべながら、とても幸せな気持ちになった。
電車を降り、改札を抜けると、なぜだか突然空が泣き出した。
「…良純のヤロー。」
ボソッと呟くと、俺は持っていた鞄をベタな感じで頭に抱え、小走りに家に向かった。
しばらくすると、なにやら横断歩道の周りに軽い人だかりが出来ているのを見つけた。
道路にはタマネギやスーパーの袋が散乱し、雨とコンクリートの混じった匂いと共に異様な光景をかもしだしている。
するとすぐに、夜空の闇を染めるように、真っ赤な救急車のサイレンが空虚に鳴り響いた。
不意に人々の奥の方に目をやる。そこには人形のようにダラリとした片足が見える。その足が履いている靴を見て、俺の動悸がとても早くなっていく。
「ウソ…だろ…マジかよ……?」
20%の不安と80%の祈りで俺は人と人の間をくぐり抜けていく。
そこにうつ伏せになったまま倒れていたのは……ミキだった。
嫌だ。違う。嘘だ。嫌だ…嫌だぁっ!
「ミキっ……ミキ…っあああっ!」
無情にも冷たい雨がミキから流れ出る血を打ち付けていた。
カミサマ、マタアンタハウバウノカ?オレノタイセツナモノバカリヲ…。
(続く)
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