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帰宅部

[152]  遊梨  2007-03-24投稿
暖かな日差しの中、片方の耳から流れるゆったりとしたテンポの曲を聴きながら、花子はうとうとと眠りにつこうとしていた。
授業が終わり、今は楽しい楽しい部活の時間だ。
窓の外からは運動部の大きな声が聞こえてくる。正直、うるさい。あぁ…意識が薄らいでいく。目の前がまっさらに……
「あーっ!!」
後一瞬で眠りにつこうとしたそのとき、いきなりイヤホンをつけた耳に激痛が走った。
驚いて周りに目を向けると、もう片方のイヤホンをした良太が窓の外を見つめながら立ち尽くしている。
あぁそうか。コイツがいきなり立ち上がったから、イヤホンが引っ張られて、私の耳ごともっていこうとしたのか。
花子はガタン、と大きな音をたてて立ち上がると、頭一つ分ぐらいの身長差がある良太の胸倉を掴んだ。
良太が驚いた顔をして花子を見下ろす。それでもまだ窓の外が気になるようだ。
花子の額に青筋が浮かぶ。
自分で言うのもなんだけど、気の短さには誰にも負けない自信がある。
「良太くん。今私あんたのせいで耳なし芳一になるところだったんだけど、ねぇ?」
「あれ?芳一さんは両耳なくなっちゃうんじゃなかったっけ?」
「人の揚げ足とる前にまず誤れ、この寝癖野郎」        「あ…ごめん。いやでも見てよ、泉くんが…」 「泉?」 良太の指差す方に目を向ける。 確かにそこには我が帰宅部部員の鳳泉の姿があった。

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