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藍色の時間 1

[231]  PO・M  2007-03-25投稿
就職活動の最中、彼女と別れた。
真夏の日差しがとても強い日だった。
なかなか内定が決まらない事からの焦りが苛立ちを生んだのかもしれない。
些細な、本当につまらないくらいの些細な事が原因だった。
しかし、彼女に頭を下げて謝ろう、という気にはならなかった。
意地を張っている、などとは違って、「どうにでもなれ」といった、自暴自棄な気分だった。
このまま終わってしまっても、それは仕方ない。
きっと、それも色々上手くいかない事からの自棄なのだ。それも分かっていた。
それからニ、三日ほど経った頃か、夜、部屋のベッドでぼうっとしていると、携帯電話に着信があった。番号を見ると、アドレスの名前がない。
だが、どこか前に見た覚えのある数字の並びだった。
そう感じて、電話に出てみた。
「もしもし…」
「一真?」
相手はすぐに俺の名前を呼んだ。間違いない、聞いた事のある女の声だ。しかし、それが誰かまでは思い出せなかった。
「ええと…?」
「私。藍! ほら木原藍よ、忘れたの?」
あ…。
あぁ…!
忘れるものか。
忘れる筈がない。
「藍…か?」
「そう、久しぶりね。元気してる?」
それは、高校の頃に付き合っていた以前の彼女だった。

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