暗闇の中に〜1〜
季節は冬を過ぎ、春がそろそろ訪れるはずだ。
俺は何かを忘れているのだが、それが思い出せない。
気にしてもしょうがない。
「そろそろ行く、か。」
俺は外へと繰り出した。
俺の住んでるアパートの庭には、植物が沢山植えられている。
春になると、タンポポやチューリップ、もちろんサクラなんかも咲き乱れる。気候としてはまだ早いみたいだが。
「何をしようか…」
朝から外へ出ておきながら、何も計画はしていない。
それが俺のスタイル。
「…コンビニでも行くか。」
何かが見つかることを信じ、俺はコンビニを目指した。
「いらっしゃいませ」
朝だからか、元気のない低い声が店にこだまする。
雑誌売場にそそくさと足を運び、品定めをする。
興味をひくものが何も無い。
お茶とパンを一つずつ掴み、会計を済ませる。
「…272円です。」
不快そうに店員は告げた。きっと、見下ろす形が気にくわないのだろう。
胸には佐々倉と名前のついたプレートが光っている。
俺は、ポケットの中に手を伸ばし小銭を渡す。
「丁度いただきます、ありがとうございました」
何かを忘れている気がする。
部屋に戻り、お茶を飲みながらパンを頬張る俺。
ふと、レシートが気になり覗いてみる。
三月十五日 木曜日
担当者:佐々倉 峰恭
「ささくらみねやす…か?変な名前だな。」
そこで俺は気付いてしまった。
早くから気付かなければいけなかったことに。
「あれ、そういえば俺の名前…」
「俺の名前は何だ?」
俺は何かを忘れているのだが、それが思い出せない。
気にしてもしょうがない。
「そろそろ行く、か。」
俺は外へと繰り出した。
俺の住んでるアパートの庭には、植物が沢山植えられている。
春になると、タンポポやチューリップ、もちろんサクラなんかも咲き乱れる。気候としてはまだ早いみたいだが。
「何をしようか…」
朝から外へ出ておきながら、何も計画はしていない。
それが俺のスタイル。
「…コンビニでも行くか。」
何かが見つかることを信じ、俺はコンビニを目指した。
「いらっしゃいませ」
朝だからか、元気のない低い声が店にこだまする。
雑誌売場にそそくさと足を運び、品定めをする。
興味をひくものが何も無い。
お茶とパンを一つずつ掴み、会計を済ませる。
「…272円です。」
不快そうに店員は告げた。きっと、見下ろす形が気にくわないのだろう。
胸には佐々倉と名前のついたプレートが光っている。
俺は、ポケットの中に手を伸ばし小銭を渡す。
「丁度いただきます、ありがとうございました」
何かを忘れている気がする。
部屋に戻り、お茶を飲みながらパンを頬張る俺。
ふと、レシートが気になり覗いてみる。
三月十五日 木曜日
担当者:佐々倉 峰恭
「ささくらみねやす…か?変な名前だな。」
そこで俺は気付いてしまった。
早くから気付かなければいけなかったことに。
「あれ、そういえば俺の名前…」
「俺の名前は何だ?」
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