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消せない記憶

[226]  みぃ  2007-03-26投稿
今日、大好きだった彼女が僕のことを忘れた。

僕を見る、彼女の怯えた瞳を………僕は見た。

脳裏を過ぎるのは、彼女との大切な日々。

優しい思いで。

そして、彼女の笑顔。

ずっと一緒だ……そう言ったのは僕なのに、それすらもう果たせそうになかった。


『君の彼氏は俺だ』
しばらくして、僕が親友だと信じていた人に裏切られていたことに気がついた。
彼は、放心状態だった僕よりも先に、彼女にそう告げた。

彼は、彼女のことを、ずっと想っていた。

彼女は、そんな彼の言葉を信じて、彼の前でだけ笑うようになっていった。

それが辛くて……
苦しくて……………

君を一番愛してるのは、僕だって言えなくなった。

記憶を無くしたあの事故が、例え彼女を手に入れようとした、彼の犯行だと知っていても。

彼女は彼の前でしか、もう笑わない。

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