MURASAME
吸血鬼無想?
霧燈島は帝都東京から船で約2時間ほどの無人島である。島の周りには霧が濃くこの霧には人を惑わす効果があるため行方不明者が多い。
「うえ……」
天馬がゲッソリとした顔で甲板に上がった。それに付き添い幸司も上がった。
「お前、半分機械のくせして船酔いだけはすんだよな」
「うるせ…う!」
天馬は手で口を押さえた。見かねて幸司が背中をさすった。
レイナが船室から二人の様子を見ていた。
「本当に、あの二人信用していいのかしら…」
溜め息のように口をついて出た。軽く息をつくと彼女は棺桶に向かい微笑んだ。「ごめんね…ブラッド…今度こそ、ソフィアを殺そう?」
「じゃあ、俺らはこれで…」
霧燈島に着くと船を動かしていた管理員達はそそくさと帰りじたくを始めた。
「ここが霧燈島…」幸司が呟いた。霧燈島自体は霧は無く、見晴らしはいい。
「さて、まずは先発隊と合流だな」
「待て…」
二人が先に進もうとするのをレイナが制した。辺りに不穏な気配が流れた。
「どうやら…私達だけみたいね」
レイナの視線の先には何十人に登ろうかという吸血鬼で溢れていた。幸司が羅喉を構え、天馬も腕を振り上げた。
「あいつら…先発隊の連中か?」
「多分な…こうなったら仕方ない…恨むなよ…羅喉!!」
幸司は羅喉を掲げ叫んだ。刀が黒色の大剣に変わる。羅喉を振り上げ、幸司は吸血鬼の群れに飛び込んだ。天馬も腕を剣に換え、続いた。ただ一人、レイナはその場から動かない。「うらあぁ!」
幸司はむちゃくちゃに剣を振るい、襲いかかる吸血鬼を斬り裂いた。斬り裂かれた吸血鬼は血を吹き出し、その血を他の吸血鬼が啜った。
「か〜きりがねぇ!」
「幸司!もう面倒くせえ!まとめて吹っ飛ばせ!」
天馬の声に幸司は羅喉を構えた。
「羅殺剣!」
つづく
霧燈島は帝都東京から船で約2時間ほどの無人島である。島の周りには霧が濃くこの霧には人を惑わす効果があるため行方不明者が多い。
「うえ……」
天馬がゲッソリとした顔で甲板に上がった。それに付き添い幸司も上がった。
「お前、半分機械のくせして船酔いだけはすんだよな」
「うるせ…う!」
天馬は手で口を押さえた。見かねて幸司が背中をさすった。
レイナが船室から二人の様子を見ていた。
「本当に、あの二人信用していいのかしら…」
溜め息のように口をついて出た。軽く息をつくと彼女は棺桶に向かい微笑んだ。「ごめんね…ブラッド…今度こそ、ソフィアを殺そう?」
「じゃあ、俺らはこれで…」
霧燈島に着くと船を動かしていた管理員達はそそくさと帰りじたくを始めた。
「ここが霧燈島…」幸司が呟いた。霧燈島自体は霧は無く、見晴らしはいい。
「さて、まずは先発隊と合流だな」
「待て…」
二人が先に進もうとするのをレイナが制した。辺りに不穏な気配が流れた。
「どうやら…私達だけみたいね」
レイナの視線の先には何十人に登ろうかという吸血鬼で溢れていた。幸司が羅喉を構え、天馬も腕を振り上げた。
「あいつら…先発隊の連中か?」
「多分な…こうなったら仕方ない…恨むなよ…羅喉!!」
幸司は羅喉を掲げ叫んだ。刀が黒色の大剣に変わる。羅喉を振り上げ、幸司は吸血鬼の群れに飛び込んだ。天馬も腕を剣に換え、続いた。ただ一人、レイナはその場から動かない。「うらあぁ!」
幸司はむちゃくちゃに剣を振るい、襲いかかる吸血鬼を斬り裂いた。斬り裂かれた吸血鬼は血を吹き出し、その血を他の吸血鬼が啜った。
「か〜きりがねぇ!」
「幸司!もう面倒くせえ!まとめて吹っ飛ばせ!」
天馬の声に幸司は羅喉を構えた。
「羅殺剣!」
つづく
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