ナイト・オン・ドラグーン【87】話『意地』
互いの剣が衝突する度、火花が散り、甲高い音が闘技場に響いた。
ジャックの剣速を読み、自分への攻撃をアインは剣で弾いて防ぐ。
至近距離内での殺陣を二人は繰り広げていた。
『オラァ!!』
ジャックの両手が唸り、その手に持っている双剣が防御せんと転ずるアインを弾き飛ばした。
『…なっ!?』
圧倒的な力に吹き飛ばされ、アインは床を転がった。
すぐさま起き上がり、後ろへ一本引く。
『ククク…そんなものか?』
愉快そうにジャックは笑う。
『ジャック!その力は…』
アインにはわかっていた。魔物と互いの心臓を交換することでその者は常人を超えた力の持ち主になると。
そして、その者が封印を護る守護者に値する者だと。
しかし、このジャックは自分の知っているジャックではない。
笑いながら自分に剣を向ける奴ではないのだ。
『すげぇだろ?アイン。魔物と契約しちまっただけで俺は強くなったんだぜ?』
『だけど、その力は危険すぎる!』
『ククク…承知の上だ。わからねーか?この世界で生きるには力が必要なんだよ、世界の秩序を護る封印騎士団として、お前みたいな反逆者を討つためにも…なぁっ!!』
言葉の最後を合図にジャックは駿足でアインの鎧を斬りつけた。
『ぅ…』
不意打ちを喰らい、アインの足元がふらつく。
(速い…なんて動きだ)
そう思った瞬間だった。ジャックが懐に入り込んできていた。
己の武器を斬り上げようとしている。
ジャックの殺気がアインを射ぬく。
『剣風よ!敵を討て!!!』
肩に熱い衝撃。アインは上空へ打ち上げられた。
『がぁっ…』
成す術なく、落下しアインは地面に叩き付けられた。
全身に衝撃。肩の傷には激痛が走った。
意識が遠くぼやける。
倒れている後ろでマナの悲痛な声が聞こえた。
『おいおい…アイン。守護者を三人も倒したお前の実力はこんなものか?』
頭上からジャックの呆れ声が降ってくる。
(ジャック…もう昔のジャックではないんだな。)
『倒れるわけには…いかない』
体が鉛みたく重い。それでも手に足にアインは全力を込めた。
『死にぞこないめ…クククまぁいい。』
ジャックの剣速を読み、自分への攻撃をアインは剣で弾いて防ぐ。
至近距離内での殺陣を二人は繰り広げていた。
『オラァ!!』
ジャックの両手が唸り、その手に持っている双剣が防御せんと転ずるアインを弾き飛ばした。
『…なっ!?』
圧倒的な力に吹き飛ばされ、アインは床を転がった。
すぐさま起き上がり、後ろへ一本引く。
『ククク…そんなものか?』
愉快そうにジャックは笑う。
『ジャック!その力は…』
アインにはわかっていた。魔物と互いの心臓を交換することでその者は常人を超えた力の持ち主になると。
そして、その者が封印を護る守護者に値する者だと。
しかし、このジャックは自分の知っているジャックではない。
笑いながら自分に剣を向ける奴ではないのだ。
『すげぇだろ?アイン。魔物と契約しちまっただけで俺は強くなったんだぜ?』
『だけど、その力は危険すぎる!』
『ククク…承知の上だ。わからねーか?この世界で生きるには力が必要なんだよ、世界の秩序を護る封印騎士団として、お前みたいな反逆者を討つためにも…なぁっ!!』
言葉の最後を合図にジャックは駿足でアインの鎧を斬りつけた。
『ぅ…』
不意打ちを喰らい、アインの足元がふらつく。
(速い…なんて動きだ)
そう思った瞬間だった。ジャックが懐に入り込んできていた。
己の武器を斬り上げようとしている。
ジャックの殺気がアインを射ぬく。
『剣風よ!敵を討て!!!』
肩に熱い衝撃。アインは上空へ打ち上げられた。
『がぁっ…』
成す術なく、落下しアインは地面に叩き付けられた。
全身に衝撃。肩の傷には激痛が走った。
意識が遠くぼやける。
倒れている後ろでマナの悲痛な声が聞こえた。
『おいおい…アイン。守護者を三人も倒したお前の実力はこんなものか?』
頭上からジャックの呆れ声が降ってくる。
(ジャック…もう昔のジャックではないんだな。)
『倒れるわけには…いかない』
体が鉛みたく重い。それでも手に足にアインは全力を込めた。
『死にぞこないめ…クククまぁいい。』
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