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君の手に引かれて?

[324]  高崎明日美  2007-03-30投稿

 〜一週間後〜

部活終了後,私は,あの鈴木先生に呼び出された。

「渡したいプリントがあるから,校門の前で待っててもらえる?」

「あ,はい。分かりました。」

私はため息をついた。やっぱり。私は目をつけられている。

だいたい,職員室の前で待たせればいいのに,わざわざ校門の前で待たせるのはおかしい。しかも外は雨なのだ。おかしすぎる。


(大丈夫。大丈夫。)
私は,頬をパンパン叩いて,気合いを入れた。

私は靴を履いて,傘置き場の所へ行った。

「あ」

足がはたと止まった。
私の水色の傘を,誰かが持ち出そうとしている。後ろ姿からは誰だかわからない。
「あのっ。それ,私の傘…」

私が言い終わる前に,その人は振り向いた。

「あ,マナミ」

その人は,私の名前を呼んだ。

「神田先輩…?」

同じ委員会で,私に目をつけている先輩だった。
先輩の茶髪のロン毛が,さらりとなびいた。

「ウチ,傘なくてさぁ…マナミの借りていい?」

「えっ」

答えないうちに,神田先輩は私の傘をとって,玄関をでて,雨の中を駆け抜けた。一度こっちを向いてから,傘をばっとさして,向こうに消えていってしまった。

(何なの…?)


傘をささずに,校門の前で鈴木先生を待った。雨は次第にひどくなっている。早く帰らないと,親に叱られてしまう。私は焦った。


30分がたった。腕時計は7時15分をさしている。体がかすかに震えているのがわかった。
先生はまだ来ない。

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