スプラッタ殺人3
発見された死体は、これまでの事件と同様に、一部が欠損している―――。
恐らく…この犯人は――。
「殺して、食ってやがる」
ぞわりと、悪寒が走る。
大した奴だ。
親父も不幸だったな。こんな変態に殺されるなんて。
化けて出ないことを祈るか。
報道は捜索陣の怠慢を叫び始めていた。
……………。
いずれにしても、俺には関係ない話だ…。
たとえ肉親が死のうと俺自身には関係がない。
今は、目の前の生活に集中しよう。
俺は頭を振って物騒な思念を追い払い、朝食の用意を始める。
ピンポーン…
部屋に呼び鈴のやかましい音が鳴り響く。
時計を見ると
8:00
ギリギリ朝っぱらと言える時間帯。
まったく…誰だよ…。
ガチャ
ドアを開けると、そこには怪しげな二人組―――もとい手帳をひけらかす刑事さんが、俺を待っていた。
あちゃー大家の奴…家賃滞納してるからってこれはやりすぎでしょ。
「倉冨正志だな?」
いいえと言いたいが…。
「そうですが…あんたらは一体…?」
俺の質問を無視。国家権力フル活用だな。
「倉冨祐一と言うのは、貴方の父親ですね?」
「…?ああ、そうだが、それがどうかしたのか?」
「祐一さんが殺害された日、貴方はどこでなにを?」
一人が質問し、もう一人が様子を伺う…なんか嫌な感じの連中だ。
まぁこんな感じの連中が、刑事に向いてるんだよな。実際刑事だし
「あの日は……」
ぜんぜん覚えてませんよ。
毎日同じことの繰り返しだからなぁ、そういちいち覚えてないっての。
「答えられませんか?答えられないと、ちょっと困ったことになりますね」
「困ったこと…とわ?」
俺の飼ってるハムスターを保健所送りにするとか?動物愛護団体が黙っちゃいないぞ。
「………………」
俺の問いを、刑事たちは黙殺する。
そして俺を尋問していた刑事は、もう一人の刑事の方を向いて軽く頷いた。
「えぇ、分かりました。詳しい話は署の方で聞きましょうか」
「は?」
ふざけるなよ犬野郎。国民の権利なめんなよ。
「倉冨正志―。猟奇事件の重要参考人として、署まで動向していただきます」
国民の権利も、国家権力の前では廃法同然らしい。
「動向ね…」
連行の間違いだろ?
恐らく…この犯人は――。
「殺して、食ってやがる」
ぞわりと、悪寒が走る。
大した奴だ。
親父も不幸だったな。こんな変態に殺されるなんて。
化けて出ないことを祈るか。
報道は捜索陣の怠慢を叫び始めていた。
……………。
いずれにしても、俺には関係ない話だ…。
たとえ肉親が死のうと俺自身には関係がない。
今は、目の前の生活に集中しよう。
俺は頭を振って物騒な思念を追い払い、朝食の用意を始める。
ピンポーン…
部屋に呼び鈴のやかましい音が鳴り響く。
時計を見ると
8:00
ギリギリ朝っぱらと言える時間帯。
まったく…誰だよ…。
ガチャ
ドアを開けると、そこには怪しげな二人組―――もとい手帳をひけらかす刑事さんが、俺を待っていた。
あちゃー大家の奴…家賃滞納してるからってこれはやりすぎでしょ。
「倉冨正志だな?」
いいえと言いたいが…。
「そうですが…あんたらは一体…?」
俺の質問を無視。国家権力フル活用だな。
「倉冨祐一と言うのは、貴方の父親ですね?」
「…?ああ、そうだが、それがどうかしたのか?」
「祐一さんが殺害された日、貴方はどこでなにを?」
一人が質問し、もう一人が様子を伺う…なんか嫌な感じの連中だ。
まぁこんな感じの連中が、刑事に向いてるんだよな。実際刑事だし
「あの日は……」
ぜんぜん覚えてませんよ。
毎日同じことの繰り返しだからなぁ、そういちいち覚えてないっての。
「答えられませんか?答えられないと、ちょっと困ったことになりますね」
「困ったこと…とわ?」
俺の飼ってるハムスターを保健所送りにするとか?動物愛護団体が黙っちゃいないぞ。
「………………」
俺の問いを、刑事たちは黙殺する。
そして俺を尋問していた刑事は、もう一人の刑事の方を向いて軽く頷いた。
「えぇ、分かりました。詳しい話は署の方で聞きましょうか」
「は?」
ふざけるなよ犬野郎。国民の権利なめんなよ。
「倉冨正志―。猟奇事件の重要参考人として、署まで動向していただきます」
国民の権利も、国家権力の前では廃法同然らしい。
「動向ね…」
連行の間違いだろ?
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