DEAR FRIENDS ?
初日は、掃除の班が同じになったハナに話しかけてみたけれどやっぱりぎこちなかった。
一方で親友のナツは新しい友だちができたと、帰り道楽しそうに話していた。小柄で健康的に日焼けしているナツはあたしと違って社交的だった。
クラス内で「余っている」のはその時あたしだけのようだった。
リョーコとハナの結束が羨ましかった。
もう面倒だしいっそひとりで行動しようかとも思ったりした。
けどそんな勇気もなく。
そしてあたしはタマやアイにくっついて行動するようになった。社交的な二人に便乗してクラスに徐々に馴染んできた。…と思ってたのはあたしだけだったのかもな。
しばらくしてすぐに共同宿泊学習があった。皆の仲を深めるというようなヤツだ。
ちょうど席替えをした後だったから、宿泊の班はその席の班ってことになった。メンバーは…男子は誰だったか3人と、女子はあたしとビワちゃんって言う小さくて可愛い子と、リョーコの3人。
正直ビワちゃんもリョーコもその時は全然しゃべったことなかったから、宿泊に行くのが不安だった。でも新しい友だちができるチャンスって思い直して行くことにした。
あんまりに昔でもう細かくは覚えてないけど、この宿泊であたしは周りの人と少し打ち解けられた。
…逆に隔たりも感じた。
徐々に馴染んできたって思っていたのはあたしだけだった。
そしてリョーコが本当はとても優しく笑うことを知った。
そんなリョーコが
羨ましく
…ねたましくなった。
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