Runa
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売春・風俗・暴力団・薬物・少年院…
これまでのルナにとってそれは無縁でしかなかった。興味もなければ手を出す度胸もなかった。
そんな自分が格好悪くて大嫌いだった…
きっかけは携帯電話の料金が払えなくなったことだった。バイトをクビになり収入が途絶えた。ルナにとって携帯電話は命だった。同じクラスの片思いしている相手とのメールのやり取りはルナの生き甲斐だった。
携帯電話が止められてしまうまであと3日…。
『16歳です。2万で援助してくれる人を探しています。メール待ってます。』
初めて出会い系サイトに援助交際の書き込みをした。
処女だった…怖いというよりも携帯電話が止められてしまうことの方がルナには重大だった。
真夜中にしんとした部屋にメールの着信音が鳴り響いた。
『こんばんは。16歳か、若いね〜僕は32歳の会社員です。よかったらこれから会いませんか?』
『メールありがとう。嬉しいです。私もこれから会えます。よろしくお願いします。』
何十通ものメールが届いた中から何となく32歳の会社員を選んで返信をした。
待ち合わせ場所は近くのデパートの駐車場に決まった。真夜中だけあって夏でも肌寒かった。閉店したデパートを見るのは初めてだった。
ルナは次第に緊張して逃げたくなった。迷っていた時、駐車場に白の乗用車がやってきた。ルナはもう後戻りは出来ないんだと実感した。
運転席の窓が開いた。
『サイトの子?』
『はい。』
『乗って。』
ルナは無言で助手席に乗り込んだ。
とても32歳には見えなかった。髪の毛も少なくどう見ても40歳後半くらいにしか見えなかった。優しそうな人を想像していたけれど口数も少なく怖かった。2人は無言のまま15分後に古びたラブホテルに到着した。
やっぱり部屋も綺麗ではなかった。男は無言のままでシャワーを浴びた。
『君も早くシャワー浴びて。』
『はい…』
シャワーを浴びながらルナは後悔した。やっぱり怖かった。でもほんの少しの我慢だ、頑張ろう。そう決めてお風呂場から出て体を拭き男のいるベッドに向かった。
小さい頃からルナは初めては絶対に大好きな人とキスをして抱き合う、という夢があった。でもこの瞬間全て叶わなかった。自分で決めたことだった。涙も出なかった。後悔なんかしない…。ルナはそう思った。
売春・風俗・暴力団・薬物・少年院…
これまでのルナにとってそれは無縁でしかなかった。興味もなければ手を出す度胸もなかった。
そんな自分が格好悪くて大嫌いだった…
きっかけは携帯電話の料金が払えなくなったことだった。バイトをクビになり収入が途絶えた。ルナにとって携帯電話は命だった。同じクラスの片思いしている相手とのメールのやり取りはルナの生き甲斐だった。
携帯電話が止められてしまうまであと3日…。
『16歳です。2万で援助してくれる人を探しています。メール待ってます。』
初めて出会い系サイトに援助交際の書き込みをした。
処女だった…怖いというよりも携帯電話が止められてしまうことの方がルナには重大だった。
真夜中にしんとした部屋にメールの着信音が鳴り響いた。
『こんばんは。16歳か、若いね〜僕は32歳の会社員です。よかったらこれから会いませんか?』
『メールありがとう。嬉しいです。私もこれから会えます。よろしくお願いします。』
何十通ものメールが届いた中から何となく32歳の会社員を選んで返信をした。
待ち合わせ場所は近くのデパートの駐車場に決まった。真夜中だけあって夏でも肌寒かった。閉店したデパートを見るのは初めてだった。
ルナは次第に緊張して逃げたくなった。迷っていた時、駐車場に白の乗用車がやってきた。ルナはもう後戻りは出来ないんだと実感した。
運転席の窓が開いた。
『サイトの子?』
『はい。』
『乗って。』
ルナは無言で助手席に乗り込んだ。
とても32歳には見えなかった。髪の毛も少なくどう見ても40歳後半くらいにしか見えなかった。優しそうな人を想像していたけれど口数も少なく怖かった。2人は無言のまま15分後に古びたラブホテルに到着した。
やっぱり部屋も綺麗ではなかった。男は無言のままでシャワーを浴びた。
『君も早くシャワー浴びて。』
『はい…』
シャワーを浴びながらルナは後悔した。やっぱり怖かった。でもほんの少しの我慢だ、頑張ろう。そう決めてお風呂場から出て体を拭き男のいるベッドに向かった。
小さい頃からルナは初めては絶対に大好きな人とキスをして抱き合う、という夢があった。でもこの瞬間全て叶わなかった。自分で決めたことだった。涙も出なかった。後悔なんかしない…。ルナはそう思った。
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