えりかの恋? 〜手紙〜
アルバイトを終えてえりかはいつものように、いつもの時間に保育園にいく。
「和く〜ん。ママのお迎えだよっ。」
砂遊びをしていた和希が振り向く。
泥んこの和希は、えりかに向かって走り出す。
「おかぁさん、かえろ?」
和希はえりかの人差し指を握りしめる。えりかも和希の小さな手を握りかえす。
「よしっ!!お家に帰ろっ。」
何事もなく毎日は過ぎていく・・・。
涼と付き合い出して2ヶ月。会う時間は、減ってしまったけれど2人の気持ちは、どんどん近づいて行く。
和希の手を引いて、えりかはアパートの階段を昇る。
「い〜ち。に〜い・・・」
いつも通り階段の数を2人で声を合わせて数えながら・・・。
「さんじゅういち。さんじゅうにっ!!」
「ちゅ(つ)いたぁ〜。」
大喜びの和希。
えりかは鍵を取り出しドアに鍵をさす。
「あれぇ・・・。」
ドアの隙間に薄ピンクの封筒。
「・・・・・・?」
家に入って封筒をあける。封筒の中には薄ピンクの便せん。
えりかへ。
元気?
えりかからの連絡待ってたら、一緒くる事はなさそうなので、手紙書きました。
喧嘩しても、アタシたちは親友でしょ?こんな事でダメになるなんて、アタシは我慢できない。
また、もとのように戻れたらいいなぁって思ってる。
手紙読んだら、とりあえず連絡ちょうだいね。
待ってます。
沙耶。
(沙耶・・・。)
「おかぁさん?」心配そうにえりかを見上げる和希。
「・・・何でもないよ。和くん、久しぶりに沙耶たんにお電話しちゃう?」
「・・・??うんっ。でんわすりゅ〜!!」
(沙耶はアタシより何倍も大人だ・・・。)
えりかは携帯電話に手を伸ばす。
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