能力くじー罪ー
能力くじー罪ー
『はずれ』を引いてしまった僕は重い足を動かしテントから出ていった。全財産をたった1回のくじで使いきってしまった僕はテントから約1分歩いた所にあるベンチに腰を下ろした。そしてこの後、人より耳が良い僕は信じられない会話を聞いてしまった。
全財産を使いきった僕の視線はテントに釘付けだった。
―――テントを見続けて何時間たっただろうか。空が黒みを帯び始めた。もうそろそろ帰ろうかと思ったその時、向こう側からあたりくじを引いて能力を手に入れた女が歩いて来たのだ。僕はベンチに腰を下ろし、少し様子を見る事にした。女はテントに入るとすぐに男と共にテントから出て来た。そして女がしゃべり始めた。
『あの男はどうなったの?』
『クジヲヒイタ。』
『本当?バカじゃないの?能力なんて手に入るはずないのに。』
『オマエ、キヲダイナマイトデバクハツサセルナンテヨクカンガエタ』
『あの男がバカなのよ。さぁ金は山分けよ。』
と言って金を分けた。僕はすぐに気が付いた。会話に出て来る男は僕のことだ…。カッとなった僕は、二人の所へ行き落ちていた鉄パイプで二人を殺してしまったんだ…。
こうして僕は人殺しになったんだ。
『はずれ』を引いてしまった僕は重い足を動かしテントから出ていった。全財産をたった1回のくじで使いきってしまった僕はテントから約1分歩いた所にあるベンチに腰を下ろした。そしてこの後、人より耳が良い僕は信じられない会話を聞いてしまった。
全財産を使いきった僕の視線はテントに釘付けだった。
―――テントを見続けて何時間たっただろうか。空が黒みを帯び始めた。もうそろそろ帰ろうかと思ったその時、向こう側からあたりくじを引いて能力を手に入れた女が歩いて来たのだ。僕はベンチに腰を下ろし、少し様子を見る事にした。女はテントに入るとすぐに男と共にテントから出て来た。そして女がしゃべり始めた。
『あの男はどうなったの?』
『クジヲヒイタ。』
『本当?バカじゃないの?能力なんて手に入るはずないのに。』
『オマエ、キヲダイナマイトデバクハツサセルナンテヨクカンガエタ』
『あの男がバカなのよ。さぁ金は山分けよ。』
と言って金を分けた。僕はすぐに気が付いた。会話に出て来る男は僕のことだ…。カッとなった僕は、二人の所へ行き落ちていた鉄パイプで二人を殺してしまったんだ…。
こうして僕は人殺しになったんだ。
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