暇の潰し方3
あぁ、なんでまたこんなことに。
先日の石拾いから来る腰痛がやっと治まってきた頃、俺はまたも日下部佳奈理の暇潰しに付き合わされることとなった。
次は近所の公園巡りをするんだそうだ。学校の半径2キロ。あれか、お前は暇なのか日下部。そうか、暇だったな。
ともかく、日曜だというのに俺は朝から学校の前にいた。
「おっはよー笠木くん。」
日下部がやや遅れてやってくる。
「さて、今回の徘徊の意義は?」
「徘徊とはまた嫌な言い方ですね。」
意味も無く歩くのだから意味は合ってるんじゃなかろうか。
「いや、最近遊具の撤去とか流行ってるじゃないですか、危険とかで。」
「決して流行ではないだろうが。」
「この辺はどうなのかなー、と不意に気になりまして。昨晩。」
直後に俺に連絡を寄越したのだろう、午後十一時に。
「そしてあわよくば遊んでしまおうかと。」
「…て、ちょっと待て。遊ぶ?」
高校生にもなって?
「はい、たまにジャングルジムとか登りたくなりません?」
「ならん。」
「上から飛び下りたり頂上で雄叫び上げたり。」
「しないっての。」
前者はともかく、後者は子供の頃にすらしたことない。
結局俺の言い分は聞いてもらえず、公園探しの旅が始まった。
これが結構歩く。少子化だかなんだかで公園自体減っているのかもしれない。住宅地だというのに歩けども歩けども公園がない。子供の声すらしない。
「遊具どころか、公園すら、ないんじゃ、ねえの?」
運動不足解消のためにこの散歩に参加したが、すでに息が切れてきた。
「町内地図ではこの辺りにあるっぽいんですけど。」
日下部はその辺に貼られている地図を見る。気付け、端っこに昭和の日付が入ってるぞ。
その時、後ろを3人の子供が走って行く。
「は!あれはきっと公園へ向かってます!追いましょう!」
不審者として通報されないことを祈りながら、子供を追う日下部を追いかけた。疲れてるのに、走らないで欲しい。
着いてみれば、そこはゲームショップ。
「おぉ、今日はあのゲームの発売日だったか。」
さすがは現代っ子、外遊びより家でゲームか。
「公園は、もう絶滅してしまったのですね。」
残念そうな顔で、日下部は笑顔の少年たちを見た。きっと自分が遊べないから残念なんだろうな、きっと。
「…さ、次行きましょうか。」
「まだ諦めつかないのか!」
先日の石拾いから来る腰痛がやっと治まってきた頃、俺はまたも日下部佳奈理の暇潰しに付き合わされることとなった。
次は近所の公園巡りをするんだそうだ。学校の半径2キロ。あれか、お前は暇なのか日下部。そうか、暇だったな。
ともかく、日曜だというのに俺は朝から学校の前にいた。
「おっはよー笠木くん。」
日下部がやや遅れてやってくる。
「さて、今回の徘徊の意義は?」
「徘徊とはまた嫌な言い方ですね。」
意味も無く歩くのだから意味は合ってるんじゃなかろうか。
「いや、最近遊具の撤去とか流行ってるじゃないですか、危険とかで。」
「決して流行ではないだろうが。」
「この辺はどうなのかなー、と不意に気になりまして。昨晩。」
直後に俺に連絡を寄越したのだろう、午後十一時に。
「そしてあわよくば遊んでしまおうかと。」
「…て、ちょっと待て。遊ぶ?」
高校生にもなって?
「はい、たまにジャングルジムとか登りたくなりません?」
「ならん。」
「上から飛び下りたり頂上で雄叫び上げたり。」
「しないっての。」
前者はともかく、後者は子供の頃にすらしたことない。
結局俺の言い分は聞いてもらえず、公園探しの旅が始まった。
これが結構歩く。少子化だかなんだかで公園自体減っているのかもしれない。住宅地だというのに歩けども歩けども公園がない。子供の声すらしない。
「遊具どころか、公園すら、ないんじゃ、ねえの?」
運動不足解消のためにこの散歩に参加したが、すでに息が切れてきた。
「町内地図ではこの辺りにあるっぽいんですけど。」
日下部はその辺に貼られている地図を見る。気付け、端っこに昭和の日付が入ってるぞ。
その時、後ろを3人の子供が走って行く。
「は!あれはきっと公園へ向かってます!追いましょう!」
不審者として通報されないことを祈りながら、子供を追う日下部を追いかけた。疲れてるのに、走らないで欲しい。
着いてみれば、そこはゲームショップ。
「おぉ、今日はあのゲームの発売日だったか。」
さすがは現代っ子、外遊びより家でゲームか。
「公園は、もう絶滅してしまったのですね。」
残念そうな顔で、日下部は笑顔の少年たちを見た。きっと自分が遊べないから残念なんだろうな、きっと。
「…さ、次行きましょうか。」
「まだ諦めつかないのか!」
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