with、、、?〈エリ〉2
「今一番何がしたい?」
、、、と。
すべての感情を捨てたと思っていた私の口から
「タクヤのもとへ行きたい」
と発したときは自分でも驚いた。
さらに、
「、、、わかった。」
との夫の言葉が信じられなかったが、私は夫に体を委ねた。
どれくらいだろう。外に出たのは。
夫の運転である場所へ向かう。
そこは、タクヤが命を断った小高い丘。
街が一望でき、ちょっとした優越感に浸れるような場所。
車を止めた、。
夫は外へ。
その日は、朝から雨。
今は、私たちを見守るように静かに降る。
しばしぼーっとしていたら、夫の腕が首に回り、
「もう大丈夫だ、
ふたりでタクヤの
元へ行こう」
とささやいた。
完全に不意をつかれ、目から涙が流れた。こうなっては止められない。
「だから、
ゆっくりおやすみ」
夫を見つめ、軽くほほ笑み、
「やっとタクヤに逢えるのね」
一言出すのがやっとだった。
夫に抱かれ、静かに目を閉じた。
二人に言葉はいらない。
『タクヤの元へ、、。』
二人は、今、まさに幸せを手に入れたかのように、静かに寄り添っていた。
感想
- 6767: 悪くない書き方だと思いますが、もう一捻りあるともっとグッと来ます、、 [2011-01-16]
- 6787: ここの掲示板に投稿された小説全般にいえることですが、お話と小説は違います。ファウストの新人作品によくいわれているコメントですねこれは。というか、それ以前にミステリィではないですよ。どこからがミステリィでどこまでがミステリィなのかはよくわからないですが、とにかくミステリィ小説ではないですよね。まあ、ぶっちゃけると楽しくないです。 [2011-01-16]