たった一つの真実 3
『夏 3 』
「暑いなぁ はじめ」
7月の終わり。
僕は、あの日以来 いつも宏介と仕事をするようになった。そればかりか 休憩中も宏介達の輪に入るようにもなった。
「よし、はじめ休憩や」
休憩に入ると宏介は今日の予定を僕に聞いてきた。 なんでも、この間の女の子が僕の為に仕事を休み友達を連れて来てくれるらしい。
「宏介さん いいですよ僕…」
まさか本当に紹介して貰えると思わなかった僕は遠慮したが宏介は、
「ダメ ダメ 今日と言うのは絶対や。」
なんでも女の子達とは7時ぐらいに待ち合わせらしい。明日は現場が休みなので遊びまくると宏介は張り切っていた。
会社の他の者がその話しを聞いて 僕を冷やかすのには 本当に参った。
「はじめ 一つだけお願いがあるんや」
宏介には めずらしく小声。
「俺の彼女…リコって言うんだけど、今日は はじめ と飲みに行くって言ってもええか」
二ヶ月ばかりの宏介との付き合いだが、彼女の事は その時 初めて聞いた。
考えてみれば宏介に特定の彼女がいないほうが おかしい。
「いいですよ。…宏介さんの彼女って いくつなんですか 逢ってみたいなぁ」
「リコは俺より3つ上。また逢わせるわ 」
そう言えば僕は、宏介の事をなにも知らない。
聞きもしないが、宏介も自分の事はあまり喋りたがらない。
宏介はその彼女と三年付き合っているらしい。
宏介が今の仕事を初めたのが二年前。
それ以前の宏介を知っている リコと云う彼女に僕は、興味が湧いた。
宏介はショートホープに火をつけ とてもうまそうに吸っている。僕は、現場仕事が長いせいか 少しおやじ臭いそのタバコをよく見かけるが 若くてあの短いタバコが似合う男を他には知らない。
「宏介さん 僕にもタバコを一本ください」
宏介は ほらっと箱ごと投げてよけす。
かなり きついそのタバコをおもいっきり宏介を真似て吸ってみる。 少しだが宏介に近付いたような気がした。
その日は、仕事が終わると目頭だけで宏介に挨拶をして急いで帰路に着いた。家に帰るとお袋が夕飯の準備をしていたので今日は友達と食事をする事を伝え シャワーを浴び1番お気に入りの服を着て 髪をセットした。宏介のように短い髪にしようかなと 悩みながら。
つづく。
「暑いなぁ はじめ」
7月の終わり。
僕は、あの日以来 いつも宏介と仕事をするようになった。そればかりか 休憩中も宏介達の輪に入るようにもなった。
「よし、はじめ休憩や」
休憩に入ると宏介は今日の予定を僕に聞いてきた。 なんでも、この間の女の子が僕の為に仕事を休み友達を連れて来てくれるらしい。
「宏介さん いいですよ僕…」
まさか本当に紹介して貰えると思わなかった僕は遠慮したが宏介は、
「ダメ ダメ 今日と言うのは絶対や。」
なんでも女の子達とは7時ぐらいに待ち合わせらしい。明日は現場が休みなので遊びまくると宏介は張り切っていた。
会社の他の者がその話しを聞いて 僕を冷やかすのには 本当に参った。
「はじめ 一つだけお願いがあるんや」
宏介には めずらしく小声。
「俺の彼女…リコって言うんだけど、今日は はじめ と飲みに行くって言ってもええか」
二ヶ月ばかりの宏介との付き合いだが、彼女の事は その時 初めて聞いた。
考えてみれば宏介に特定の彼女がいないほうが おかしい。
「いいですよ。…宏介さんの彼女って いくつなんですか 逢ってみたいなぁ」
「リコは俺より3つ上。また逢わせるわ 」
そう言えば僕は、宏介の事をなにも知らない。
聞きもしないが、宏介も自分の事はあまり喋りたがらない。
宏介はその彼女と三年付き合っているらしい。
宏介が今の仕事を初めたのが二年前。
それ以前の宏介を知っている リコと云う彼女に僕は、興味が湧いた。
宏介はショートホープに火をつけ とてもうまそうに吸っている。僕は、現場仕事が長いせいか 少しおやじ臭いそのタバコをよく見かけるが 若くてあの短いタバコが似合う男を他には知らない。
「宏介さん 僕にもタバコを一本ください」
宏介は ほらっと箱ごと投げてよけす。
かなり きついそのタバコをおもいっきり宏介を真似て吸ってみる。 少しだが宏介に近付いたような気がした。
その日は、仕事が終わると目頭だけで宏介に挨拶をして急いで帰路に着いた。家に帰るとお袋が夕飯の準備をしていたので今日は友達と食事をする事を伝え シャワーを浴び1番お気に入りの服を着て 髪をセットした。宏介のように短い髪にしようかなと 悩みながら。
つづく。
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