回転寿司
今日は回転寿司に彼女を誘った。
期間限定イクラフェアーをやっているからである。
誠はイクラに目がないのだ。
だが案内された席に誠は一抹の不安を覚えた。
厨房からここまでの間にはテーブル席が5つもある。
案の定、いつもより多く流されるイクラであったがあっけなく、隣の席までで全ての皿が消えていった。
彼女は好物の玉子を食べながら何やらこちらに話しかけていたが、誠は隣の取り損ねたイクラがくるのをイライラしながら待っていた。
『 よしっ!! ついに来た!!!』
誠は、茶をすすりながら冷静を装い、ゆっく手をのばしてその皿を取った。
そして、甘口の醤油をひとかけしたその時!!
誠の視界に、彼女の手が現れ、一瞬にしてその皿が消えたのだった。
『 サンキュ〜、次ヒラメよろしくね♪ 』
気がつくと、彼女の口から吹き出たらしきイクラが辺り一面に散乱し、やけに拳が痛かった。
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