ナイト・オン・ドラグーン【91】話 『獅子の命ここに絶つ』
『ま、まだだ!まだ終わっちゃいねぇ…』
吐血しながらジャックは立ち上がる。
すでにその足元には鮮血が散っていた。
『もうよせ、お前に剣を握れる力はない』
『黙れ……終わっちゃ……いね…』
力なくジャックは再び倒れた。
『小僧の勝利…だな。』
翼を畳みレグナが言う。
『アイン。傷を見せて』
駆け寄っていたマナが治癒の魔法を唱え始める。
『本当に…これでよかったのかな』
アインは倒れているジャックに目を向ける。
『友情、愛情などの感情は己を惑わす、それらを捨てなければ人を斬れまいて』
どこか非情な口調でレグナは吐き捨てた。
そして翼を広げ、羽ばたく。
『行くぞ、小娘。外で待っておる…まだトドメをさしておらぬのだろう?』
レグナは気付いていたのだ、ジャックを討っていない事を。
それもそのはず、討ったならば神風の鍵は解放されるはずなのだから。
すでに飛び立ったレグナとマナを見送る。
空を見上げる。そこに曇り一つない青い風景が広がっている。
こんな青空の下で自分は友の命を奪おうとしているのだ。
『ジャック……今まで、ありがとう』
横たわる親友を目掛け、剣を翳す。
『…セエレだけは、殺さないでくれ…』
虚ろな視線を空に向けたままジャックが言った
時折、吹いてくる風が彼の青髪を揺らす。
『約束しよう…』
『へっ…』
両頬に熱いものが流れているのにアインは気付いた。
親友との別れをこんな形で告げようとは。
いつの日だったか、幼き頃に誓いを立てたことが思い出された。
−いつか、騎士団の団長の座を目指そうぜ?アイン−
−二人は無理だよ、一人しかなれないんだって〜−
−じゃぁ俺が1番強いから、きっと俺だな!−
−あっジャックずるいよそれ−
『ありがとう…さよならジャックッッ…』
アインは哀しみの剣を振り下ろした。
神風の搭は解放されたのだ
吐血しながらジャックは立ち上がる。
すでにその足元には鮮血が散っていた。
『もうよせ、お前に剣を握れる力はない』
『黙れ……終わっちゃ……いね…』
力なくジャックは再び倒れた。
『小僧の勝利…だな。』
翼を畳みレグナが言う。
『アイン。傷を見せて』
駆け寄っていたマナが治癒の魔法を唱え始める。
『本当に…これでよかったのかな』
アインは倒れているジャックに目を向ける。
『友情、愛情などの感情は己を惑わす、それらを捨てなければ人を斬れまいて』
どこか非情な口調でレグナは吐き捨てた。
そして翼を広げ、羽ばたく。
『行くぞ、小娘。外で待っておる…まだトドメをさしておらぬのだろう?』
レグナは気付いていたのだ、ジャックを討っていない事を。
それもそのはず、討ったならば神風の鍵は解放されるはずなのだから。
すでに飛び立ったレグナとマナを見送る。
空を見上げる。そこに曇り一つない青い風景が広がっている。
こんな青空の下で自分は友の命を奪おうとしているのだ。
『ジャック……今まで、ありがとう』
横たわる親友を目掛け、剣を翳す。
『…セエレだけは、殺さないでくれ…』
虚ろな視線を空に向けたままジャックが言った
時折、吹いてくる風が彼の青髪を揺らす。
『約束しよう…』
『へっ…』
両頬に熱いものが流れているのにアインは気付いた。
親友との別れをこんな形で告げようとは。
いつの日だったか、幼き頃に誓いを立てたことが思い出された。
−いつか、騎士団の団長の座を目指そうぜ?アイン−
−二人は無理だよ、一人しかなれないんだって〜−
−じゃぁ俺が1番強いから、きっと俺だな!−
−あっジャックずるいよそれ−
『ありがとう…さよならジャックッッ…』
アインは哀しみの剣を振り下ろした。
神風の搭は解放されたのだ
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