2013年1月24日。午後8時20分。

東京都歌舞伎町。
ネオンが輝く大人の街を燃える様な赤毛の長身でダンディーなルックスの男と癒し系のやや小柄な男が歩いている。二人共黒いスーツを着ている。

「俺、歌舞伎町に来るの初めてなんですけど・・・」
赤毛の男は見た目によらず弱気な発言をした。

「敬語は使うなよ。厳に前言われただろ。それに鬼人のお前がヒビってどうするんだよ？」

小柄の男は見掛けによらず強気な発言をした。

「あっ・・・そうだった！！悪いカイ。忘れてたよ。それよりカイは任務以外で歌舞伎町に来た事があるの？」

「ある。俺はバブル時代のサラリーマンだったからな・・・あの時はディスコブームでさぁ・・・みんな浮かれててな…」

「昔話はもう良い・・・」

赤毛の男はカイという男の話を止めさせた。

そして二人は暗い路地裏へと入った。そしてその路地裏にひっそりと店を構えているバー『BLOOD』へと入った。

「いらっしゃい・・・御注文は？」
「Get back GREENEYE．あと赤ワインを2本。」

「かしこまりました。奥へどうぞ。」

そう言うと二人は業務員室へと入って行った。

＊

テーブルと椅子しか無い狭い部屋の中で先程の二人の客とマスターは向かい合って座っていた。

「保険証と免許証とターゲットの個人情報です。」

マスターは二人の保険証と免許証と戸籍と個人情報と写真が貼ってある書類を取り出した。その写真には高校の制服を着た上品な感じが漂う美しい少女の姿があった。

「かなりのかわい子ちゃんじゃねえか・・・」

カイは思わず写真に見とれた。

「だからその言葉は死語だって・・・それにしても本当にかわいい・・・ていうか美しい・・・当然だけど。」
赤毛の男も思わず見とれる。
「黒のカラーコンタクトをしているので黒く写っていますが実際は緑色です。作戦の決行は明後日の午後6時20分。あと厳様から『他に人間がいたら殺せ。』と言葉を預かりました。」
「了解。それよりワインはまだかよ？腹がペコペコだ！！あと出来れば若い女のやつにしろよ！！男はコレステロールが多くてドロドロしてるからな。」

カイは腹が減ってイライラした口調で言った。

「かしこまりました。」

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