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殺し合いごっこ‐LAST CHAPTER‐第2話

[896]  龍角  2007-04-14投稿
1月25日。午後8時40分。都内某ホテルの一室。

赤毛の男は冷蔵庫を開けた。中には『珍味スッポンの生き血』と書かれたラベルが貼ってあるビンが6本入っていた。

「それにしても良く出来てるよな〜このカモフラージュ。」

そう言うとテーブルに置いてある二つのワイングラスに生き血を注いだ。

「この案を考え出したのは蓮だ。赤ワインでもカモフラージュは出来るが飲まれたらバレるからな。健康食品のスッポンの生き血にカモフラージュすれば万が一飲まれても絶対にバレない。」

ソファーに座っているカイは赤毛の男から生き血を受け取り一気飲みした。

「冷えた血も又美味い・・・まぁ一番は生暖かい若いかわい子ちゃんの血だけど。」

「あっそ・・・それより明日は6時までどうする?」

赤毛の男はかわい子ちゃんという事には突っ込まずに流して話を変えた。
「お台場に温泉があるんだろ?そこに行こうぜ!!どうせ金はあるんだしさ。」

「あんた・・・本当にオッサンだな・・・」



同時刻
埼玉県さいたま市
「ご馳走さま。」
緑色の瞳が特徴的な高校二年生の龍造寺佳奈美(17)は夕食を食べ終えて椅子から立ち上がった。
「佳奈美は食べるのが早いな。早食いすると太るらしいぞ。」

千夏をからかったのは大学二年生の龍造寺貴哉(20)だ。

「うるさい!!お兄ちゃんは食べるのが遅過ぎるのよ!!」

佳奈美の声が2人しかいない寂しい食卓に響き渡る。二人は幼い内に母親を無くし父親と3人暮らしだった。そしてその父親は仕事の都合で帰って来るのは夜遅くなので家事はほとんどを佳奈美がこなしている。

「それじゃあ洗い物はよろしくねー」

佳奈美はそう言うと二階の自分の部屋へと上がって行った。

♪〜♪〜♪〜

自分の部屋に入ったと同時にポケットに入っている携帯の着メロが鳴った。

『あっ!!メールだ。』

佳奈美は携帯を取り出しメールを確認した。

『知らないアドレスだな・・・何だろう?』

佳奈美はメールを開いた。

このメールは死のメールです。このメールを3人に送らないと貴女は明日首を斬られて死にます。

『何これ?不幸の手紙てやつ!?バカバカしぃ…それに古い…』

佳奈美はそのメールを削除した。

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