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綺麗な涙【?二人の悲しみ】

[330]  ピアニッシモ  2006-02-09投稿
泣き崩れた私を彼はしばらく見つめていた。でも、少したってからふらふらと立ち上がって私のところまで来てくれた。
顔色が悪く、辛そうだった。
自分のことで精一杯なのに・・・。
なのに、しゃがんで私を抱き締めた。強く、強く。
そして、
『本当に、ごめんな。みぃさん、俺は健司であって健司ではないんだ。
みんな俺のせいで悲しませて・・・。』
彼は言った。
涙を流していた。

私達は気が済むまで泣きまくった。
神様・・・。どうか健司の記憶を返してあげて下さい。
涙に願いをかけて、ずっと、ずっと泣きつづけた。

あのトキの私は健司がどんな気持ちでいたのかなんて、理解出来なかった。
なのに、彼は私の気持ちをちゃん理解して、なぐさめてくれた。本当に優しい人だった。
それからも学校の帰りに病院により続けた。彼は最初、
『みぃさん、もう来てくれないと思ってたのにな。』
とビックリしていたけど、2、3日通うと笑顔で迎えてくれるようになった。
私はその間一度も記憶の中にいた健司を話題に持ち出さなかった。
私は健司のことが好きだから、もとの私のことを好きでいてくる彼に戻って欲しいとは思う。でも、彼はやっぱり変わってなかったし彼を傷つけたくなかった。

それから、何ヵ月かたった授業中のこと。
私に電話がかかってきて、職員室に呼ばれた。
相手は彼のお母さんだった。
『みぃちゃん、早く病院に来て!健司が・・・。』
あの時の彼のお母さんにいつもの落ち着きがなかった。
なんだか、とても悪い予感がした。
だから急いで病院へ向かった。


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