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悲しみの空?

[405]  桐生徳人  2007-04-21投稿
[何か]は腕を伝って僕の頭の中に入ってきた。

それと同時に頭に激痛が走り、僕の意識はどこかへ飛ばされてしまった…

白い…何も無い…世界。頭の激痛は治まらない。

「いた…いっ…痛いよ…母さん…」

その時僕の目の前に[何か]が現れた。

そこにはあの死んでいた猫がいた。

僕は意思とは関係なく、その猫を抱いて撫でている。

「コレは…何?」

始めはわからなかった。でもしばらくして、僕は唐突に理解した。

「…あの子とミーちゃんの…記憶…?」

その時、どこからか女の子の声が聞こえた。

「ミーちゃんどうしたの?」

僕の腕の中でミーちゃんはグッタリしていた。

僕のいた世界は一瞬にして砕け散って、深い深い闇になった。
今度はそこら中から女の子の声が聞こえた。

ミーちゃんミーちゃんミーちゃんってばミーちゃんミーちゃんミーちゃん遊ぼうよミーちゃんミーちゃんミーちゃん寝てるの?ミーちゃんミーちゃんミーちゃん…起きてよぉ…

また激しい頭痛が僕を襲う。

そして…声が…聞こえた。

『…ねぇ?…ミーちゃん…死んじゃったの?』

…一気に闇が深まった。

「うわぁぁぁっ!!」

僕の断末魔が深まる闇へと響いていった…

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