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悲しみの空?

[443]  桐生徳人  2007-04-21投稿
闇は僕におしえてくれた…

コレは悲しいことだと…

気が付くと僕は闇から戻っていた。

女の子がダンボール箱を持って目の前に立っている。

「だいじょうぶ?」

さっきまで、あんなに泣いていた子が僕を心配そうに見つめてくる。

「うん、平気…」

今のこの子を見ていて、僕はとても怖いことを考えていた。いや、むしろソレは確信に近かった。

幼いなりに、いや、幼いからこそとても怖いことをこの子に聞きたかった。

「じゃあミーちゃん埋めに行くから、バイバーイ。」

手を振り女の子は去ろうする。

「待って!!」

僕は、まだそんな遠くに行っていない女の子を全力で引き止めた。

「なぁに?」

今度は不思議そうにこちらを見つめてくる。

僕の鼓動ははじけそうなくらい高鳴っている。

「あのさ…今…悲しい?」

女の子は口をあけた。

「…不思議なの…さっきイルくんが頭を撫でてくれてから、ミーちゃん見ても涙が出なくなったの……だからね、もう…」

「…全然悲しくないんだ。」

そう言って女の子は笑顔で去って行った。

しかし、その笑顔の時の女の子の瞳は、さっきまでいた闇そのものだった…

そして僕は気付いた…その笑顔は母さんと同じだった…

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