スプラッタ殺人5
今まで大人しかった警官の面が鬼の形相に変わる。
「立場をわきまえろつってんだろ犯罪者!とりあえず刑事さんて呼べよな、刑事さんて」
怒鳴られてしまった。
「……………」
うっかり口を滑らさないように気をつけよう。
「おいおい、無愛想な犯罪者だな。そんな態度もいつまで持つか」
刑事が、歪んだ笑みを浮かべた。
落ち着いてはいるようだが、俺への怒りは消えていないようだ。
しかもいつの間にか犯罪者に昇格だ。
「あんたらがなんと言おうが、俺は知らない」
警察の予断と思い込みによる捜査の恐さ、それを俺は身に染みて知っている。
状況がどう動くにしても、身の潔白だけははらしたい。
夜のバイトに間に合えばいいんだが…。
それから五時間後。
「倉冨、帰っていいぞ」
そろそろ日も傾きかけた頃だった。取り調べ室に現れた警官は、やる気の無さそうな声で告げた。
「犯行時にお前が現場を離れていたことは,確認がとれた」
「ハァ…やっとかよ…」
長かった…本当は始めから知ってたんじゃないのだろうかと思う程に。
俺の言葉に、尋問していた刑事が憎たらしげに舌打ちをした。
刑事の質問は、取り調べと言うより精神的な拷問に近かった。
犯行時の行動を、何度も繰り返し供述させられる。
少しでも矛盾があれば、その部分を指摘して執拗に責めつづける。
取り調べの作業として、よくある種類のものだが……。
やはり好きになれない。
「そう言うことみたいだな、帰っていいぞ、お疲れ」
残念そうに、向かいの刑事が言う。
謝罪を期待したが…まぁ見るところありえないか。
疲れた身体を引き摺って、俺は取り調べ室を出た。
「立場をわきまえろつってんだろ犯罪者!とりあえず刑事さんて呼べよな、刑事さんて」
怒鳴られてしまった。
「……………」
うっかり口を滑らさないように気をつけよう。
「おいおい、無愛想な犯罪者だな。そんな態度もいつまで持つか」
刑事が、歪んだ笑みを浮かべた。
落ち着いてはいるようだが、俺への怒りは消えていないようだ。
しかもいつの間にか犯罪者に昇格だ。
「あんたらがなんと言おうが、俺は知らない」
警察の予断と思い込みによる捜査の恐さ、それを俺は身に染みて知っている。
状況がどう動くにしても、身の潔白だけははらしたい。
夜のバイトに間に合えばいいんだが…。
それから五時間後。
「倉冨、帰っていいぞ」
そろそろ日も傾きかけた頃だった。取り調べ室に現れた警官は、やる気の無さそうな声で告げた。
「犯行時にお前が現場を離れていたことは,確認がとれた」
「ハァ…やっとかよ…」
長かった…本当は始めから知ってたんじゃないのだろうかと思う程に。
俺の言葉に、尋問していた刑事が憎たらしげに舌打ちをした。
刑事の質問は、取り調べと言うより精神的な拷問に近かった。
犯行時の行動を、何度も繰り返し供述させられる。
少しでも矛盾があれば、その部分を指摘して執拗に責めつづける。
取り調べの作業として、よくある種類のものだが……。
やはり好きになれない。
「そう言うことみたいだな、帰っていいぞ、お疲れ」
残念そうに、向かいの刑事が言う。
謝罪を期待したが…まぁ見るところありえないか。
疲れた身体を引き摺って、俺は取り調べ室を出た。
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