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愛さないで -2-

[473]  刹那(∵)ノ  2007-04-22投稿
ある日の授業中のこと。あたしは雄太に話しかけられた。

「お前…なんかさ、他のやつとはなんか違ぇのな」

「は?どしたの急に?」

雄太は隣だった。あまり話さなかったけど、今初めてまともに話したと思う。

「いや、ただそう感じただけ」

「意味わかんないし!」

あたしは笑いながらノートを書き続ける。

「だってさ、なんかお前…仕草とか可愛いんだもんよ」

「は…?」

あたしはノートを書く手を止め、雄太を見た。
彼は物凄い笑顔でこちらを見ている。

「何それ?他の子は可愛くないっていってんの?」

「いや、違くてな?その…なんだ?あれだよ、他のやつよりお前がかわ」

「うるさいぞ雄太!」

雄太が話し終わる前にビュッと先生のチョークが飛んできて、雄太の横顔に当たる

「いってぇ!何すんだよ橋本!」

橋本といわれた男、もとい先生はげらげら笑い飛ばし。

クラスの皆は笑っていた。

「お前がうるさいからだぞー。紗羅が必死にノート書いてんのにお前はまったく…。紗羅を見習え!」

紗羅というのはあたしのことだが、そこまで必死に書いてはいなかった。
むしろ雄太との会話が楽しかったから、もっと話したかった。

この幸せはそう長くは続かなかった。







続*

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