携帯小説!(PC版)

Runa?

[274]  ルナ  2007-04-22投稿
家に帰るとルナを待っていたかのように母がいた。
部屋は相変わらず散らかっている。
母は煙草を吸いながらルナを横目で見るとすぐに目をそらし口を開いた。
『あんた高校辞めたんだから今までみたいに面倒見て貰えるとか、そんな甘い考え持ってないだろうね?』
母のその言葉に一瞬胸が痛んだ。動揺したルナは煙草に火を着けた。
『…別に。ってかさ、あんた私が外で何してるか知ってるって言ったけど、何を知ってるっていうの?』
ルナのこの質問に母は一瞬固まったがすぐに答えた。
『…。どうせ男に体でも触らせて金もらってんだろ。』
『…何だ。知ったかかよ…。』
半分正解。でも不正解の母の回答にルナは笑った。
『どうでもいいけど、早いとこ出てきなよ。』
ルナの微笑みに苛立った母は強い口調でそう言った。
『明日にでも出るよ。もう連絡もしない。だから安心して。』
そう言ってルナは煙草の火を消し自分の部屋へと行った。
この時の母の気持ちはルナには理解出来なかった。
母が憎くて仕方がなかった。愛してもらえない自分が嫌い。そして母を愛せない自分も嫌い。

次の日の夕方、ルナはバッグに化粧品、財布、携帯電話、充電器を詰め込み家を出た。
もう家には帰らないつもりだったがほとんどの荷物が残ったままだった。
行く宛もなく街に出た。
携帯電話を開きメモリーから水野を探し発信ボタンを押した。

『この電話番号は現在使われておりません…』

そのアナウンスを聞きすぐに電話を切った。
ため息をつき、ふらふらとコンビニに立ち寄った。
今月号の風俗誌とパンを買い近くの公園に行った。
ベンチを腰を下ろしパンを食べながら風俗誌に目を通した。以前ルナが働いていた風俗店の広告はなかった。
パンを食べ終えると、適当に店を選び電話をかけた。

風俗の経験や年齢など、聞かれると思っていたがそれには全く触れられなかった。もちろん面接で聞かれるだろうと覚悟はしていた。
今日の夜8時に面接が決まった。

8時になるまではデパートの喫煙コーナーで時間を潰した。
そして面接へと向かった。
場所は駅前の喫茶店。いつかも来たことがある店だ。
1人で店に入りコーヒーを頼んだ。ミルクと砂糖をたっぷり入れる。
甘くて美味しい。

5分後、ルナの席に一人の男が近づいてきた。
すぐにそれが誰かがわかった。

感想

  • 6865: !(^^)!?Runa読者 [2011-01-16]

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