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MURASAME

[530]  あいじ  2007-04-22投稿
吸血鬼無想?

あの頃はずっとこの時が続けばいいと思っていた。優しい両親…可愛い妹…私の家族…。
何を間違ったんだろう?
何か悪いことしたかな?
カミサマってけっこうイジワル…

「お姉ちゃん、ひさしぶりだね」
ソフィアがレイナに微笑みかけた。暗い本堂の中で彼女はスポットライトが当てられているかのように輝やいていた。
「何年ぶりかな?こうやって会うの」
「わからないわ…でも不思議…とても長かったと思うし、あっという間とも感じるわ」
「ふ〜ん…でも私、お姉ちゃんのこと忘れたことないよ」
「私もよ」
二人はお互いに笑いあった。ソフィアの動きに合わせひらひらと黒のスカートが揺れる。
「可愛いドレスね。よく似合っているわ」
「ありがとう。お姉ちゃんも着ればいいのに、お姉ちゃん美人なんだからそんなカッコじゃもったいないよ?」
ソフィアは嬉そうにころころと笑った。レイナはそんな妹の姿を見ながら微笑みを浮かべた。
「……もういいよね…?」
どちらからとなくそんな呟きが漏れた。その言葉に反応するように、レイナが刀を構えた。
「私のお願い…覚えててくれたんだ」
「ソフィア…あなたは私が殺す」
まるで待っていたかのようにソフィアの顔に喜色の色が浮かび上がった。
「私ね…お姉ちゃんのこと大好きだった…でもきっと同じぐらい大嫌いなの」
レイナは刀を構えたまま沈黙した。
「いつも優しいお姉ちゃんが好きで、お節介なお姉ちゃんが嫌い…何でも出来るお姉ちゃんが誇らしくて、鬱陶しく思ってた」
レイナは静かに聞いていたが、やがて答えた。
「私もよ…」
レイナは短く言い放った。
「いつも明るいソフィアが好きで、わがままだったソフィアが嫌い…素直なソフィアが好きで、意地っ張りなソフィアが嫌い…」
レイナの言葉を聞くソフィアはどこか嬉しそうに見えた。
「終わりにするわ…何もかも…」

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