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生きるって

[365]  里美  2007-04-23投稿
次の週、私は産婦人科へ行った。お腹の大きな妊婦さんから、中年のおばさん、赤ちゃんを抱いたお母さん。
なんだかここにいるだけで泣きたくなってきた……あの人達は産めるのに…私は……
診察の順番が来て診察室へ通された。
とりあえず赤ちゃんの様子を見る為エコーを撮る。白黒の写真には小さな命が写ってぃた。私ね赤ちゃん………『どぅしますか』『…』『産みますか』『……おろ、します……』
自分の口からそんな言葉が出たのが悲しくて切なかった。
診察室から出ると年配の看護婦さんが待ってぃた。手続きの書類などをかかされた。『……私、本当は産みたぃんです……』『そぅ…せっかくの授かり物だから産みたいわょね…相手の方にもぅ一度ょく話をしてみて、ね?』もぅ涙を我慢出来なく、しゃくり上げながら泣いた。『…当日でもキャンセルは出来るから、もぅ一度ょく考えて…』
手術は来週になり、血液検査やらを済ませて病院を出た。病院からの帰り道は、頭が真っ白だった

三日後直人に会った。
車に乗り込み、車の中で話した。
医者に行って、おろすこと。でも産みたぃとぃうこと。そしてその一日一緒についてぃてほしぃと。
直人はゴメンを繰り返し、何度もキスをした。
私はこれも直人の愛情なのだと思っていた。

直人は味方でぃてくれる。これから私が痛くて辛い思いをしても………


そして手術当日を向かえた。直人は仕事を休み、朝早く向かえに来てくれた。
向かぅ途中はほとんど無口だった。

病院に着いてからは泣くのを我慢するのに一生懸命だった。
直人はベットの横にバイプ椅子を置き、座ってぃる。もぅすでに準備が済まされ麻酔の為の点滴が腕に繋がれていた。
『体、辛い?』『…大丈夫』直人は大きなごつごつの手で私の手を握り、優しくキスをした。
赤ちゃん、いなくなっちゃう……今なら、やめられる……そんな事を考えた。そぅ、今のうちだ………直人がトイレに立つ。
…今、の内……

私は鞄を取った。
朝入れた剃刀を取り出す。自分の子供を亡くすなら自分も死んでしまおぅ、なんて事を考えてぃた。

剃刀を入院着の裾に持ち、洗濯を干すのに使われてぃる場所に出た。
誰もぃなぃ……
私は剃刀を手首に押し合て、息をはいた。
しかし力を入れよぅとしても入らなぃ……恐くて悲しくて涙でグショグショになった。

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