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綺麗な涙【?愛してる】

[356]  ピアニッシモ  2006-02-11投稿
私は走って病院に向かった。
彼がどうしたのかはわからなかった。けど、焦りと不安が私を追いかけてきた。
それを追い払うように先を急いだ。

そして病院に着いた。私はノックをするのも忘れて病室に入った。
目に入った光景。
彼が寝ているベットの周りにお医者さんと看護師さん、そして彼のお母さんがいた。
私は恐る恐るベットに近付いた。
お母さんは私に気付いて、
『健司、みぃちゃんよ。』
と涙声で言った。
彼は・・・健司は、ベットに寝ていた。苦しそうに息をしていて私が側によると目を開けた。
『健司・・・。』
私が言うと彼は起き上がろうとした。一人では無理らしくお母さんが手伝っていた。
私はそれをボーッと見ていた。
どうして?どうして健司は苦しそうにしてるの?と考えることしか出来なかった。

彼はやっとのことで起き上がって、
『み、みぃ。時間がな、ないからよく聞いて。俺はもうすぐ、死、ぬと思う。』
と言った。
私の目から、涙が溢れる。
『ごめんな。悲し、ませて・・・。こうなる前に突き放そう、とお、思ってた。けど、俺が記憶を失った、て、言っても、みぃは、俺を見捨てな、かった。いっぱい泣い、てたけど、俺のこ、と好きでいてくれた。
う、うれしくて、突き放せなくなってた。

彼の目からも涙が流れていた。
『どんなことがあったとしても、私が、け健司を見捨てるわけ、ないじゃん。』
と私は泣きながら言った。
『ありがとう。でも、みぃには、幸せ、になって欲しいんだ。
だから、俺が死ん、だら俺を忘れ、てくれ。』
と彼は言った。
とても、とても悲しい言葉だった。
『で、できないよ。』『すぐにと、は言わない。みぃにま、た好きな人が、でき、たら俺のこ、となんて、忘れてくれ、てこと。
だって・・・・。』
彼は私をじっと見つめた。
そして、言った。
『みぃは、俺の大好きな人だから、俺の分まで、幸せになって、欲しい。』
私は頷いた。涙で声にならなかったから。
『愛してる。』
彼は一言、言って私に優しくキスをした。
『私も大好き。』
やっとのことで私が言うと彼は微笑んで
『幸せに、なれ。祝福する、から。』

それが、彼の最後だった。

そのあと、私は泣き続けた。
やっと落ち着くと、彼のお母さんが私に手紙を渡した。
紛れもなく健司からだった。



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