ナイト・オン・ドラグーン【94】話『天時の城−中庭』
−『見えた!天時の城が』
レグナの背越しにアインが身を乗り出す。
見慣れた風景、建造物。長年過ごしてきたあのアンクレット城が最後の鍵だとは、アインは思ってもみなかった。
だが、やがて確信へと変わっていった。
−『なんて数だ…』
絶句。何故なら天時の城周辺を地上部隊が埋め尽くし、取り囲むように五つの砲台が設置されていた。
太陽の陽射しにより黒光りしている。
−『このままじゃ狙い撃ちにされます、降りましょう!』
レグナに聞こえるよう、マナが叫ぶ。
が、その瞬間レグナの体が大きく揺らいだ。
遅れて爆発音が響いた。
被弾したのだ。
−『レグナっ!?』
−『くっ…抜かったわ…』
レグナの翼に力がなくなっていくのをアインにはわかった。
初弾の合図と同時に残りの砲台からも次々と発射する音が響き渡る。
『城の最上部まで運んでやりたいが…敵陣に突っ込むとするか、小僧どもしっかりつかまっておれ!』
墜ちる感覚があった。こちらへ飛び交う砲弾を次々と降下しながら避ける。
一気に地上が、兵士達の群れが追ってくる。
地面に激突する寸前でレグナは頭を起こす。
垂直から水平へと、体を圧迫する力が方向を変える。
鈎爪が兵士達を引っかけ、薙ぎ倒していくのがわかる。
激しい揺れとともに、体が前のめりになる。
着地したのだ。
全身に衝撃がきた。
レグナの背から放り出された。
叩き付けられた衝撃で頭がふらつく。
土煙の中、マナを捜す。
いた。
すぐさま駆け寄り、背中合わせに立った。
−『大丈夫か!?』
−『ぇえ、なんとか』
兵士達に囲まれているのだ。
レグナが吠えた。
マナが杖を振り上げる。
突破口だ。
アインは間一髪入れず斬り込んだ。
レグナが負傷した今、己の剣で活路を斬り開くしかない。
『行け!儂もすぐ追いつく!』
レグナの叫びを背で聞きながら、アインはマナとともに走る。
前方の兵士達の群れの先には城の門が大きく開いていた。
目指すは城内だ。
マナに促し、鎧の群れに突っ込んだ。
レグナの背越しにアインが身を乗り出す。
見慣れた風景、建造物。長年過ごしてきたあのアンクレット城が最後の鍵だとは、アインは思ってもみなかった。
だが、やがて確信へと変わっていった。
−『なんて数だ…』
絶句。何故なら天時の城周辺を地上部隊が埋め尽くし、取り囲むように五つの砲台が設置されていた。
太陽の陽射しにより黒光りしている。
−『このままじゃ狙い撃ちにされます、降りましょう!』
レグナに聞こえるよう、マナが叫ぶ。
が、その瞬間レグナの体が大きく揺らいだ。
遅れて爆発音が響いた。
被弾したのだ。
−『レグナっ!?』
−『くっ…抜かったわ…』
レグナの翼に力がなくなっていくのをアインにはわかった。
初弾の合図と同時に残りの砲台からも次々と発射する音が響き渡る。
『城の最上部まで運んでやりたいが…敵陣に突っ込むとするか、小僧どもしっかりつかまっておれ!』
墜ちる感覚があった。こちらへ飛び交う砲弾を次々と降下しながら避ける。
一気に地上が、兵士達の群れが追ってくる。
地面に激突する寸前でレグナは頭を起こす。
垂直から水平へと、体を圧迫する力が方向を変える。
鈎爪が兵士達を引っかけ、薙ぎ倒していくのがわかる。
激しい揺れとともに、体が前のめりになる。
着地したのだ。
全身に衝撃がきた。
レグナの背から放り出された。
叩き付けられた衝撃で頭がふらつく。
土煙の中、マナを捜す。
いた。
すぐさま駆け寄り、背中合わせに立った。
−『大丈夫か!?』
−『ぇえ、なんとか』
兵士達に囲まれているのだ。
レグナが吠えた。
マナが杖を振り上げる。
突破口だ。
アインは間一髪入れず斬り込んだ。
レグナが負傷した今、己の剣で活路を斬り開くしかない。
『行け!儂もすぐ追いつく!』
レグナの叫びを背で聞きながら、アインはマナとともに走る。
前方の兵士達の群れの先には城の門が大きく開いていた。
目指すは城内だ。
マナに促し、鎧の群れに突っ込んだ。
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