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特務戦艦ホーリー・ピーコック37

[338]  宵待夜霧  2007-04-27投稿
「彼女は中・大型宇宙船のエキスパートなの。
今は主に輸送機の操縦を担当してもらってるわ。」

続くアリアの言葉にようやく思い出した。

「輸送機…!!もしかして![シュロの女神]!?」

「アハッ、知っててくれたんだ。
その名前は少し恥ずかしいんだけどね。」

キュアは照れたように笑った。

一年前、ヤシ星系第15惑星[シュロ]で、大規模な火山活動が起きた。
最初は海底火山の噴火だったのだが、噴火が噴火を呼び、ついに惑星全土で大規模な噴火が起きてしまった。
幸い、早期に迅速な避難が行われたため、住民は全て無事だったのだが、最後まで避難の確認をしていた30人の軍人が、シャトルの故障のため地表に取り残されてしまった。
大型の艦船では、いたるところから噴き出す溶岩に邪魔されて近付けない。
小型の戦闘機では、火山灰によって荒れ狂う天候を越えられない。
地震とそれに伴う津波。
そして容赦ない天候と、迫る溶岩。
最早救出は絶望的。
軍も救出作戦の中止を決定した。
しかしその時、救出部隊の中に、キュア=マウー曹長がいた。

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