携帯小説!(PC版)

流転

[116]  い―だ  2007-04-28投稿
目がチカチカした。沈んでく太陽が、車や家、道路脇の小石までもキラキラと輝かせている。太陽はゆらゆらと揺れている。
太陽のせいで、まっすぐ前を向けなくなったから、下を向いて歩いた。それでも、反射した光が目に飛びこんでくる。
Tは学校から帰って来た後、自分の家でお母さんにお見舞いの品を手渡され、おばあちゃんが入院している病院に行くところだった。
太陽に目がしみて、Tは涙目でおばあちゃんの病室までやってきた。
おばあちゃんは横たわっていた。おばあちゃんに挨拶をした。
―あら、T君久しぶりだね。
おばあちゃんはもう長くはないらしい。お母さんが夜中お父さんと話してるのを聞いた。
なんか気まずくて、おばあちゃんが話してる間ずっとうつむいてた。
うつむいてもわかる。おばあちゃんは死にいく身ではあるが、強い気持ちでキラキラしていた。
ふと顔をあげるとおばあちゃんの瞳がゆらゆらゆれて涙が出そうになっていた。
おばあちゃんってさっき見た太陽みたいだな。
あくる朝、目指めると昨日沈んだはずの太陽がすっかりのぼっていた。
―これが僕か。
Tは思った。

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