いじめ、自殺。
ある日、小さな世界が変わった。
「歩美、三組の麻田転校らしーよ」
和実が歩美の席に寄ってくる。
「ほんと?遂にかぁ」
他人事だった。
いつだって私は傍観者だったから。
「いじめくらいで転校かよ」
和実は鼻で笑った。
私もつられて笑う。
「観賞物なくなったよね」和実は詰まらなそうに言った。
「毎日あれみてストレス解消してたんだけどねぇ」
「和実ってば」
冗談を言ってじゃれあう。ただ普通の女子高生だった。
だけど私は気付くのが遅かった。
麻田さんはきっと辛くて、転校したんだって事に。
逃げる方法がそれしかなかったんだって事に。
私は…
「歩美っトイレ行かない?」
ある日の昼休み、和実がいつものように言った。
私達の間ではトイレに一緒に行くのはあたりまえだった。
なんでだろう…
怖いから?
一人になることが心細いから…
「行く!」
私は和実の後ろについて歩く。
トイレに着くと二人組の女子がいた。
英里と明日香。
うちのクラスではボス的存在の二人は化粧直しの最中だった。
「和実ぃ〜チーク持ってない?」
英里が和実にすがる。
「もち!」
和実は笑顔で化粧ポーチを取り出してチークを英里に渡した。
「まじ助かるっ和実大好きぃ」
「照れるわぁ」
「和実ってば」
わいわい仲良さそうに話す三人…
「わ、私さきに行ってる」
その瞬間、空気が冷たくなった気がした。
でもすぐに英里たちは笑顔で、
「オッケー」って言ってくれた。
私は安心した。
何がそんなに怖かったんだろう…
「歩美、三組の麻田転校らしーよ」
和実が歩美の席に寄ってくる。
「ほんと?遂にかぁ」
他人事だった。
いつだって私は傍観者だったから。
「いじめくらいで転校かよ」
和実は鼻で笑った。
私もつられて笑う。
「観賞物なくなったよね」和実は詰まらなそうに言った。
「毎日あれみてストレス解消してたんだけどねぇ」
「和実ってば」
冗談を言ってじゃれあう。ただ普通の女子高生だった。
だけど私は気付くのが遅かった。
麻田さんはきっと辛くて、転校したんだって事に。
逃げる方法がそれしかなかったんだって事に。
私は…
「歩美っトイレ行かない?」
ある日の昼休み、和実がいつものように言った。
私達の間ではトイレに一緒に行くのはあたりまえだった。
なんでだろう…
怖いから?
一人になることが心細いから…
「行く!」
私は和実の後ろについて歩く。
トイレに着くと二人組の女子がいた。
英里と明日香。
うちのクラスではボス的存在の二人は化粧直しの最中だった。
「和実ぃ〜チーク持ってない?」
英里が和実にすがる。
「もち!」
和実は笑顔で化粧ポーチを取り出してチークを英里に渡した。
「まじ助かるっ和実大好きぃ」
「照れるわぁ」
「和実ってば」
わいわい仲良さそうに話す三人…
「わ、私さきに行ってる」
その瞬間、空気が冷たくなった気がした。
でもすぐに英里たちは笑顔で、
「オッケー」って言ってくれた。
私は安心した。
何がそんなに怖かったんだろう…
感想
- 6963: その後の出来事が聞きたいです↑ [2011-01-16]