ナイト・オン・ドラグーン【96】話『竜眼の男、再び…』
アインとマナが城門までの階段駆け登ったのを見送った後、リリーナはまだ敵兵で溢れている前方を促す。
−『呆れた数…』
軽く溜息を吐く。
−『ちょーっと、ちょーっと!リリーナってば!加勢してよね』
リオが四方から来る剣や槍、斧などを身軽に翻わしながら応戦している。
わかった。と頷き、杖を携えた時だった。
−『こんな糞チビガキどもなどにぃぃ!!』
背後で敵兵が唸り、武器をリリーナへと振り下ろす。
それを前へ飛び退き、翻す。
−『…クソガキ?オイ…僕に言ったのか!?』
−『そうだ!このガ…キ!?』
怒号に浮かんでいた兵士の顔が苦痛に歪む。
そして後方へ吹き飛とんだ。
その鎧には無数の穴。
目にも留まらぬ速さでリリーナは杖で突いたのだ。
−『おぉ!?やるねぇ〜リリーナ。んじゃ♪私も!』
リオの全身に焔が点く。
そして華麗な脚さばきで舞始めた。
リオを囲んでいる兵士達は突然踊り出したことに唖然し、動きが止まる。
中心まで踊り寄ると脚先を軸にリオは高速回転する。
リオを包む焔が回転する度、大きさを増し一瞬にして巨大な炎の渦が巻き起こった。
爆風を喰らい、周囲にいた者をことごとく薙ぎ払った。
『アンコールはいかが♪』
ぴたっと回転を止め、ポーズを決めてみせる。
−『相変わらず派手だ…』
リリーナが目の前の兵を叩きつける。
−『ウォォオ!!!』
少し離れた所にゴンザレスが敵兵を掴んでは投げを繰り返していた。
着実に数は減ってきていた。
『これで最後か!?』
残りの兵を沈めるとリリーナは辺りを見渡す。
『はぁはぁ…もうダメ〜』
『コタエタ…』
かすり傷だらけのリオとゴンザレスが背中合わせに座り込んでいた。
幸い深手は負ってはいない。
『……あいつは誰だ…?』
敵兵で転がる中庭の入口に鎧とは違う者が立っていた。
背丈を越す大剣を手に持っているのが遠目にわかる。
『新手かな?』
その男はこちらへと歩み寄ってくる。
一歩、また一歩と。
その顔を見た瞬間、リリーナに悪寒が走った。
笑っているのだ。
兵士達を踏み潰しながら男は笑っていた。
−『呆れた数…』
軽く溜息を吐く。
−『ちょーっと、ちょーっと!リリーナってば!加勢してよね』
リオが四方から来る剣や槍、斧などを身軽に翻わしながら応戦している。
わかった。と頷き、杖を携えた時だった。
−『こんな糞チビガキどもなどにぃぃ!!』
背後で敵兵が唸り、武器をリリーナへと振り下ろす。
それを前へ飛び退き、翻す。
−『…クソガキ?オイ…僕に言ったのか!?』
−『そうだ!このガ…キ!?』
怒号に浮かんでいた兵士の顔が苦痛に歪む。
そして後方へ吹き飛とんだ。
その鎧には無数の穴。
目にも留まらぬ速さでリリーナは杖で突いたのだ。
−『おぉ!?やるねぇ〜リリーナ。んじゃ♪私も!』
リオの全身に焔が点く。
そして華麗な脚さばきで舞始めた。
リオを囲んでいる兵士達は突然踊り出したことに唖然し、動きが止まる。
中心まで踊り寄ると脚先を軸にリオは高速回転する。
リオを包む焔が回転する度、大きさを増し一瞬にして巨大な炎の渦が巻き起こった。
爆風を喰らい、周囲にいた者をことごとく薙ぎ払った。
『アンコールはいかが♪』
ぴたっと回転を止め、ポーズを決めてみせる。
−『相変わらず派手だ…』
リリーナが目の前の兵を叩きつける。
−『ウォォオ!!!』
少し離れた所にゴンザレスが敵兵を掴んでは投げを繰り返していた。
着実に数は減ってきていた。
『これで最後か!?』
残りの兵を沈めるとリリーナは辺りを見渡す。
『はぁはぁ…もうダメ〜』
『コタエタ…』
かすり傷だらけのリオとゴンザレスが背中合わせに座り込んでいた。
幸い深手は負ってはいない。
『……あいつは誰だ…?』
敵兵で転がる中庭の入口に鎧とは違う者が立っていた。
背丈を越す大剣を手に持っているのが遠目にわかる。
『新手かな?』
その男はこちらへと歩み寄ってくる。
一歩、また一歩と。
その顔を見た瞬間、リリーナに悪寒が走った。
笑っているのだ。
兵士達を踏み潰しながら男は笑っていた。
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